愛知県長久手市の「ジブリパーク」のオープンが2カ月後に迫っている。「大倉庫」の展示内容や限定グッズ、そして「ジブリ飯」はあるのかなど、ヒミツの多いパークの全貌を、宮崎吾朗監督に直撃インタビュー。最新情報からマル秘情報まで、自ら語ってもらった。

■「ネコバスの部屋」に「アリエッティの庭」…第一期オープンの「ジブリの大倉庫」の概要

 長久手市の「愛・地球博記念公園」にできるジブリパークは、森を歩きながらジブリの世界を楽しめるテーマパークだ。

今回、第一期としてオープンするのは、「ジブリの大倉庫」に…。

「青春の丘」。

「どんどこ森」の3つのエリア。

 期待が膨らんでいるだけに、「ジブリ飯」や限定グッズなど様々なウワサが飛び交っているが、真相や進捗状況などの詳しい内容を、ジブリパークの設計やデザインを手がけている、スタジオジブリの宮崎吾朗(みやざき・ごろう)監督に直撃した。

Q.改めてジブリパークとはどういったものですか? 宮崎監督: 「わかりやすく言うと、たぶん『ジブリの博覧会』なんですよ。おおもとのキッカケというのは、万博の時に『サツキとメイの家』をここに作らせていただいて、あれって(万博の)パビリオンとして作ったんですよね。広い公園の中に色んな施設が点々とあって、それをまわりながら公園も楽しめるみたいなことになったら、大変面白いんじゃないかなと思ったのが出発点なんですよね。だから言ってみると、『ジブリの“大大”博覧会』みたいな」

Q.進捗状況は?  宮崎監督: 「進捗ですか…、本当に終わるのかなって感じですよね(笑)。とは言いつつ、ほぼほぼスケジュール通りに進んでいるので、もう9割以上は済んでいるんじゃないですかね、作業的には」  中でも注目は「ジブリの大倉庫」。

温水プールを改装した建物の中には、ジブリ作品の展示やカフェやショップが…。

その中身を、宮崎監督自ら解説してくれた。 宮崎監督: 「館内を1周すると何が見えるかというのを、順番に(絵コンテを)描いたんですよね。これ入り口ですね」

宮崎監督: 「そこから下に降りていくと、こう下に入っていく感じです」

宮崎監督: 「入っていくと下のホールに出てきて…」

宮崎監督: 「ちょっと洗濯物が干してあったりとか、郵便ポストがあったりとか」

宮崎監督: 「企画展示室の入り口が、なぜかこうギンギラギンになっている」

宮崎監督: 「この奥を進んでいくと、こうなっていって…」

宮崎監督: 「明るくなった先に行くとアリエッティの庭に出る」

宮崎監督: 「自分が小人になったみたいな気分というところもあれば、ここの上に上がるとラピュタみたいなのロボットがいるねとか」

宮崎監督: 「ここがネコバスの部屋だとか…」

宮崎監督: 「作品の色々な要素も入れつつ、『あれ?ここどこだろう』と言いながらうろうろしていると面白くなるんじゃないかな」

 長野県立美術館では10月10日まで、『ジブリパークとジブリ展』が開催されていて、ジブリ作品の名場面を再現した展示が注目を集めている。

「千と千尋の神隠し」の「湯婆婆」がいる部屋や…。

人が乗ることができる「ネコバス」。

「天空の城ラピュタ」に登場する「ロボット兵」など。

作品の一部は『ジブリの大倉庫』内に展示され、写真を撮ったり、触ったりすることもできる。

■「面白いもの作っている」…パーク“限定グッズ”や“ジブリ飯”は?

 そして、ジブリの作品に登場するご飯「ジブリ飯」が食べられるかどうかを聞いてみた。 宮崎監督: 「ジブリ飯は、うーん…どうかな、どうですかね〜、私の口からは申し上げられないですね」 映画に登場する、いわゆる“ジブリ飯”。ファンの間では実際に作ってみるのがブームに。ジブリパークではどんなグルメがあるのか。

宮崎監督: 「レストランまではいかないんですけど、簡単なカフェみたいなところはあります。結構変なものを作っていて、面白いんですよ。現場行くたびに『試食しろ』って色々渡されるんですよ。本当に困るんですよね」  気になるジブリパーク「限定グッズ」についても聞いてみた。 宮崎監督: 「ちょっとね、面白いもの作っているんですよ。こんなもの売れるのかなみたいな…」 と、描いてくれたのが…。

記者: 「欲しい。あくまで私の想像ですが…」

宮崎監督: 「おおむねそんなような…」

■宮崎監督が愛知・名古屋のイメージを徹底リサーチ…結論は“ゴールド”!?

 現在、週に3日ほど現場に通っている宮崎監督。名古屋の歴史や地理、グルメ情報などを、徹底的にリサーチしたという。 宮崎監督: 「妻の友人が愛知県出身の方で、愛知と名古屋でいったら、女性が美容院に行くと必ず『Cheek』か『KELLY』を読んでるって言うから、それは勉強のために買ってみなければと思って。仕事を始める時って、一応お勉強から入るというか、そういう癖があって」

既に勉強したという宮崎監督に、名古屋や愛知の人へイメージも聞いてみた。 宮崎監督: 「地味派手。一見地味っていうか、コンサバな感じを出すじゃないですか、でも派手ですよね」 Q.(以前の取材で)エレベーター塔に行った時に、メカな感じがある中でドアの中に入るとすごくキンキラ金でした

宮崎監督: 「もう絶対金にしようと思って。絶対ゴールドだなと思って、ゴールド以外ないですよ。一番強めな金を選ぶ」

■足が遠のいた森を「行きたくなる場所」に…

 1970年、青少年の健全育成を目的に「愛知青少年公園」が誕生した。

その後、2005年に万博会場となり、跡地が「愛・地球博記念公園」として整備された。

宮崎監督は元々あった森や地形を生かし、公園の歴史と記憶を繋いでいこうと考えたという。 宮崎監督: 「もともとサツキとメイの家がある場所って、万博の前は、青少年公園時代の時ってキャンプ場だったんですよね。かつてはみんな山の中を歩き回ったりとか、オリエンテーリングしていたはずなんだけど、万博の後って逆に人が行かなくなっちゃってたんですよね」

宮崎監督: 「だから少し裏山散策もしてもらったりするといいかなっていう。ただそうは言ってもね、山登って下さいって無理やりお願いするわけにもいかないので、行ってみたい場所にしたいなって」

宮崎監督: 「報道各社さんがヘリで撮られているんでもう丸見えになっちゃっているんですけど」

宮崎監督: 「なんかほしいなと思って、頂上に…」

■公園の中には楽しい仕掛けが…「ジブリっぽい」パークに高まる期待

宮崎監督: 「公園の中にちょっと仕掛けがしてあるんですよ。公園の中ってベンチがいっぱいあるじゃないですか。そこに色々忘れ物がしてあるっていう設定で、色んな物をちょっと置いとこうかなって思って」

宮崎監督: 「僕が気に入ってるのはこれなんですよ」

こうした忘れ物が、色んなベンチにあるという。 宮崎監督: 「そうすると全部探して歩きたくなるじゃないですか」  そして、宮崎監督が考える「ジブリっぽさ」とは。 宮崎監督: 「『ジブリっぽい』とかってどういうことなんだろうって。1時間2時間並んで待って5分乗って終わりっていうライド(乗り物)を作るのが、ジブリパークにとっていいのか悪いのかって考えたらよく分からないですよね。それよりもむしろ公園の中を2時間3時間歩いて、色んな所で色んなものを見て体験したりする方が『ジブリらしい』んじゃないかなっていう」  この夏、長久手市では、ジブリパークの開園を記念し、ジブリ映画の上映会が開かれた。集まったのは地元の家族連れなど約200人。

参加した女の子: 「テレビとかで映されるものが、本当に現実で見られるのがとっても楽しみです」 参加した女性: 「昔からトトロが好きで、森の中にはトトロがいると思っていたんですけど。長久手という街にジブリがきてくれるのが楽しみですし、採用いただきまして、(ジブリパークの)中で働くのが決まっているので」

ジブリパークのある“わが街”。地元の期待は大きく膨らんでいる。 宮崎監督: 「東海圏の人たちの自慢の種になったらいいなって思うんですよ」

宮崎監督: 「地元の人たちに来ていただきたいし、そういう人たちに認めてもらって『あそこ良い所だよね』って、『俺たちの自慢なんだぜ』っていう風になってくれるといいかなって思いますね」