将棋の藤井聡太五冠の兄弟子で、三重県出身の25歳が遅咲きのプロデビューを果たしました。その苦労を知る師匠の杉本昌隆八段も喜びを語りました。  9月10日、職員にネクタイを直してもらっているのは、三重県桑名市出身の齊藤裕也さん(25)。

プロ棋士の養成機関「奨励会」の三段リーグで13勝5敗の成績を収め、17歳の藤本渚さんとともに見事プロ入りを決めました。

齊藤裕也さん: 「25歳という遅いデビューだったので、若い人から見て伸びしろがないような気がするんですけど、その中でも頑張っていけたらなと」  齊藤さんの師匠は、地元棋士の杉本昌隆八段。

10年前、15歳の時に奨励会に入会。弟弟子にあたる藤井聡太五冠とともに、プロへの険しい道を歩き出しました。

しかし、半年に2人しかプロになれない厳しい世界。年齢制限もあり、原則26歳になると退会となります。奨励会入会も遅かった齊藤さんには、常に年齢の壁がありました。

齊藤裕也さん: 「大学卒業している私の年齢と、相手が小学生とかあって、その時が一番つらかったですね」 師匠の杉本八段も…。 杉本八段: 「常に年齢制限のプレッシャーと戦いながらだったと思うので。『藤井君が目立っているけど、君は君でやることをやればいいから』という感じの声はかけていたような記憶はあります」

 しかし今年三段に上がると、わずか1期でリーグを抜けた齊藤さん。藤井五冠も一報を聞いて喜んだそうです。 杉本八段: 「メールでですけどうれしそうな様子は伝わってきましたし、兄弟子の結果がどうなるかというのは気になっていたんだと思います」

齊藤裕也さん: 「藤井竜王は強すぎて、目標にできる存在ではないというか…」  齊藤さんはこう話しますが、師匠は夢見ているようです。 杉本八段: 「願わくばいつの日か、藤井竜王に挑戦できるくらい強くなってほしいなと思います。その時は立会人ができるかなという楽しみがありますけども、そんな日がきたら何も言うことはない」