労働災害の恐ろしさを身をもって知ろうと、岐阜県笠松町で工業高校の生徒たちが、作業事故を疑似的に体験しました。  岐阜県笠松町の県立岐阜工業高校で、航空機械工学科の3年生およそ80人が参加して行われた「安全体感授業」。実際に起こった作業中の事故を再現できる機械を使って、疑似体験しました。

 岐阜労働局によると、県内の製造業で起きる労災事故で最も多いのは、機械への「巻き込まれ」と「挟まれ」です。

そこで今回使われたのが、事故を疑似的に体験できる機械です。 日本キャンパックの担当者: 「例えば、ゆっくり回っているとか忙しい時に、指でちょっとやってゴミが取れたら楽ですよね。そういうことをやってしまった時に、どんなことが起こっちゃうのかしっかりと体感する機械になっています」 印刷でよく使われる「ローラー」での巻き込まれ事故を、疑似体験します。ごみを取ろうとして、動いている機械に手を入れようとすると…。

体験した生徒: 「痛っ!」 この機械はケガをしないように作られていますが、生徒たちが実際に痛みも体験することで、実習や将来工場で働く際に危険を思い出すことを期待しています。  工場ではよくあるベルトを使った機械では、機械の中にあるごみを取ろうとして、つい手を入れてしまうことがあるといいます。

指の骨と同じ硬さだという「竹の割り箸」を指に見立てて機械の中に入れると、折れてしまいました。

 他にも、機械に挟まれ骨が折れる事故などを疑似体験した生徒たち。

体験した生徒: 「(ローラーは)痛かったです。将来工場に生かせるかなと」 別の生徒: 「次からの実習などで、より意識を高くしてやっていきたいなと思いました」  機械を使った作業中の事故は、労働災害だけでなく授業の実習でも起きています。2022年5月には愛知県の工科高校で、木材加工の実習授業中に男子生徒が誤って「のみ」で太もも付近を切り、死亡する事故がありました。

 一瞬の油断で大きなけがにつながりかねない作業中の事故。学校側はこうした体験授業を通じ、けがを防ぐ意識を持ち続ける大切さを学んでほしいと考えています。 岐阜工業高校の先生: 「体感できるというのは、講義で耳で聞くよりも印象付けとしてはいいので、生徒にはすごく良い体験になったと思います。何事にも安全が第一だということを、どういう立場になってもしっかり意識したうえで働いてほしいと思います」