11月5日、愛知県愛西市で新型コロナワクチンの接種後に40代の女性が死亡した事案について、県医師会は「体制に問題があった」と指摘しました。  11日午後5時から会見を開いた愛知県医師会。愛西市でワクチン接種後に女性が死亡した事案について、「体制に問題があった」とする報告書をまとめました。 愛知県医師会の渡辺理事: 「救護室に運ばず、その場でアドレナリンの筋肉注射をできなかった体制に問題がありました」  亡くなったのは愛西市に住む飯岡綾乃さん。42歳でした。

愛西市などによりますと、飯岡さんは11月5日、集団接種会場でBA.5に対応したファイザー社製のワクチンを接種し、5分後に容体が急変。息苦しさを訴え、医師は酸素マスクを装着しました。 しかし、90%を切ると呼吸不全と定義される血中酸素飽和度は54%に低下。その後、治療薬は投与されないまま、飯岡さんは2度にわたって血の泡を吹くと心肺停止に。病院に運ばれましたが、およそ1時間半後に死亡しました。死因は急性心不全でした。

愛西市健康推進課長(11月11日): 「その場においては、医師はベストを尽くしていただいたと認識しております」 先週、「医師はベストを尽くした」との見解を示した愛西市。

愛西市健康推進課長: 「『肺における何かが起きたんじゃないか』と(医師が)お考えになられたと伺っております。アドレナリンの注射を指示し、看護師が血管確保を試みたんですけども、血管を探すことができなかったということで、静脈注射はできなかった」  怒りを露わにするのは、飯岡さんの夫・英治さん(45)。 夫・英治さん: 「この薬を打ってもいない、ちゃんとした処置もしていない、見殺しにした。なおかつそれを隠して報道する愛西市の姿、ナメてますよね、被害者を。許せません。この場に連れてきて妻に謝らせたい」

飯岡さんは基礎疾患に該当する糖尿病を患っていましたが、食事制限や薬の服用で済んでいて、症状は重くはなかったといいます。

英治さんは「アナフィラキシーショックだったのでは」と訴えました。 <夫・英治さん> 「(アナフィラキシーショックを)疑わずに違うものじゃないかと判断をして、人を殺したっていう判断は合っているんですか?」 <海部医師会の会長> 「疑っていないわけではない」 <夫・英治さん> 「疑っているんだったら、一刻も早く(治療薬を)打つべきだったんじゃないですか」 <海部医師会の会長> 「意識が遅れていたかもしれないですね」

夫・英治さん: 「僕が知っている一般的な話は、ワクチンを打って苦しくなったらアナフィラキシーショックじゃないのかと。そんなことも分かんない医師を、なぜそこに配置したんだと」  綾乃さんはアナフィラキシーショックだったのか、そして当時の判断や対応に問題はなかったのか。愛知県医師会は医療安全対策委員会で、当時対応に当たった医師から話を聞くなどして検証。まとめられた報告は…。

愛知県医師会の渡辺理事: 「今回の事案において、死亡に至った病態は必ずしも明らかにはされませんでした。ただワクチン接種後であったことから、アナフィラキシーの存在は強く疑われました」 ただし、飯岡さんの症状からアナフィラキシーショックだった場合には「最重症型」とみられ、医師が診た時点でアドレナリンを打ったとしても救命できなかった可能性が高いとしました。  その一方で、体制の問題を指摘しました。 愛知県医師会の渡辺理事: 「今回の事例では、看護師が女性の体調変化に気づいた時点で、救護室に運ばずその場でアドレナリンの筋肉注射をできなかった体制に問題がありました」  この結果を受け、夫の英治さんは…。

夫・英治さん: 「医師会からの説明も一切受けていません、はじめに。アナフィラキシーかもしれないけど、エピペンを打ったとしても亡くなったであろう…。だいたい打ってないんだから、亡くなったであろうという予想なんて何言ってんだよって感じですよね。怒りしかないです」