2023年後半、韓国で人の血を吸う虫「トコジラミ」が問題になりました。トコジラミに刺されると強いかゆみに襲われ、中には眠れなくなる人もいるということです。問題となったのは韓国でしたが、他国の話と片付けられません。  トコジラミは体長が5-8ミリ、夜行性で人間や動物の血を吸い、刺されると強いかゆみが生じます。長年に渡って研究してきた、兵庫医科大学の夏秋優教授に話を聞きました。 兵庫医科大学・皮膚科学の夏秋優教授: 「海外からインバウンドの方がたくさん来られるようになっていますし、日本でももう既にかなり広がっているのが実情です。東海方面の旅行に行かれて帰ってこられて2〜3カ月経った頃から家族みんながかゆくなりだして、調べてみたら家中トコジラミという症例が比較的最近ありました」

 人の往来が活発になったことで、トコジラミが国内に持ち込まれているといいます。トコジラミは25℃以上で活発になるということですが、寒い時期でも安心はできません。

夏秋さん: 「暖かい環境が常に維持されているので、冬場であっても。お客さんが泊まればそこに吸血にやってくるという可能性はあります。(家に)持ち込まない、持ち出さないということが一番大事」

 被害に遭わないための対策を、害虫駆除の専門業者らでつくる「日本ペストコントロール協会」の小松謙之(のりゆき)さんに聞きました。

 小松さんは、判断材料となるのが1ミリほどの黒いシミだといいます。

 人の血を吸うトコジラミは「血糞」と呼ばれる黒い糞を出します。

 体に合ったサイズの隙間を好み、部屋や天井の角、カーテンの折り目や、マットレスの裏や寝具の縫い目・折れ目、カーペットの裏などに黒いシミがないかを確認することが大切だということです。

 また、荷物はトコジラミの居場所が少ない入口付近に、袋に入れて置いておくといいといいます。万が一、家にいた場合は「プロポクスル・メトキサジアゾンが入っているカーバメート系の殺虫剤」を使うとよいということです。  ただ繁殖力が強く、3カ月ほどで数千倍に増えることもあるといいます。

日本ペストコントロール協会の小松謙之さん: 「家の中で増やしてしまうと、職場に持って行ったりとか、いろんなところでいろんな問題が出てくるので業者に相談した方がいいでしょうね」  兵庫医科大学の夏秋教授は、万が一トコジラミに刺された場合は、まずは市販のかゆみ止めを塗り、症状がひどい場合には皮膚科を受診するようにと話しています。 2023年12月1日放送