富岡市の一之宮貫前(ぬきさき)神社境内で毎年五月に開かれている古武術奉納演武祭の十周年を記念する奉納額が同神社神楽殿に掲げられ、除幕式が行われた。

 江戸時代、県内を中心に広まった気楽流柔術や戸田流兵法など、さまざまな古武道を教える市内の「古武術錬成武備舎」(岩井虎伯舎主)が中心となり、日本古武道文化学会とともに同演武祭を開いている。

 武術奉納額は江戸時代、流派の隆盛などを願い、社寺に奉納された。同舎と同会も演武祭の開催当初から十回記念で掲げることを目標にしてきた。新型コロナウイルスの影響で今年の演武祭は中止になったが、額は予定通り献納された。

 奉納額は幅二メートル、高さ一・四メートル、重さ百キロ。木に墨書されていたかつての額は年を経ると判読できなくなってしまうため、表記部分は金属製。演武祭に参加している十二流派六十七人の門人の名前などが彫り込まれている。

 除幕式では、同舎の吉井緋里さん(22)の棒術、義仙会=東京=の藤沢文子さん(54)の砲術など、各流派の献納演武が行われ、参拝客らが見守った。

 岩井舎主は「十周年の奉納額が掲げられて良かった。奉納演武も十五、二十周年と続け、古武術を守っていきたい」と話した。 (樋口聡)