東京都市大メディア情報学部(横浜市都筑区)の大谷紀子教授(知能情報学)の研究室などは、自動作曲ができる人工知能(AI)ソフトを開発し、6月11日の学園祭でその成果を披露する。作曲するには「種」となる既存の楽曲が必要で、27日まで種となる曲を広く募集している。 (志村彰太)

 AIは大谷教授と、大阪大産業科学研究所の沼尾正行教授のチームが開発。AIに好みの楽曲を複数入力すると、曲調やテンポ、リズムなど共通の特徴を抽出し、それを基に自動的に曲をつくり出す。

 大谷教授は「その人の好きな曲の共通点を再現するので、AIがつくった曲も好みの曲になる」と話す。入力した曲に似ることはないという。昨年秋、フォークデュオ「ワライナキ」と協力して赤い羽根共同募金の七十周年記念ソング「akaihane」を制作するなど、実績を重ねている。AIは小節単位で作曲し、ワライナキが少し音階を変えたり、組み合わせを工夫したりして仕上げ、歌詞を付ける。

 大谷教授は二十七日まで、インターネットの特設サイトで「あなたの思い出の三曲」を募集。曲名とアーティスト名、それにまつわる思い出などを入力して応募する。応募者の中から抽選で一人を選び、AIで一曲を作曲。学園祭当日、ワライナキが演奏してお披露目する。特設サイトは大谷教授の研究室のホームページからアクセスできる。

 特設ページでは他にも、AIでつくった三曲を楽譜とともに公開し、歌詞を付けるコンテストも実施。学園祭でこの三曲もワライナキが歌い、来場者の投票で一位を決める。

 大谷教授は「今は人間が組み合わせる必要があるが、将来的には『自分だけの専属作曲家』になるまでAIを改善していく」と話している。