◆報告会で気象庁研究官発表

 那須町で三月、登山講習会に参加した高校生ら八人が死亡した雪崩事故で、当時現場では、三月としては十九年に一度の大雪が降っていたことが十四日、分かった。気象庁などの研究グループが同町で開いた報告会で発表した。

 気象庁気象研究所の荒木健太郎研究官によると、那須高原では三月二十六日夜から二十七日朝にかけての十時間で、本州の太平洋側に沿って進む「南岸低気圧」の影響で積雪が三四センチあった。一九八九年十一月以降の降雪を調べると、三月としては一九年に一度、シーズンとしては三年に一度の規模だったという。

 また、防災科学技術研究所は、南岸低気圧の影響で崩れやすい性質の雪の層ができ、表層雪崩を招いたと報告。当時は外気が二度以下で東の風が吹くなど、過去の雪崩事例とも気象条件で重なる部分があり、データをさらに集めて雪崩の危険を予測するシステムの構築を目指すとした。

 荒木研究官は「気圧配置で表層雪崩のリスクは変わる。気象庁の発表を活用してほしい」と述べた。

 登山講習会は県高等学校体育連盟登山専門部が主導し、五十年以上前から同時期に開催していた。七年前にも参加した生徒らが雪崩に遭っていた。