留学生と日本人大学生が暮らしに関わるさまざまな体験を通じて交流し、県内に留学生を受け入れる環境づくりを考える「暮らしのダイバーシティ推進プロジェクト」の第一回が、前橋市と昭和村で開かれた。初回のテーマは「食」。群馬大、関東学園大、上武大の県内三大学の学生と、ベトナム、台湾の留学生合わせて十一人が、県内産野菜を使った料理を学び、野菜の生産現場を見学した。 (原田晋也)

 留学生と日本人大学生に、お互いの習慣や考え方の違いに気付き、理解してもらうのが目的。県内企業から協力を得て、留学生のキャリア設計に役立てるのも狙いの一つ。歯止めがかからない人口減少に外国人らの視点を生かそうと、群馬大や自治体などが結成した「グローカル・ハタラクラスぐんま」コンソーシアムが、文部科学省の新規委託事業として始めた。

 学生たちは前橋市の前橋プラザ元気21で三班に分かれ、県内産の野菜を使ったライスサラダとナスの肉みぞれ詰めを作って食べた。食文化の違いで、ショウガやブルーベリーを食べたことがない留学生もいた。

 群馬大理工学部二年の手塚千緒里(ちおり)さん(20)は「普段は留学生とあまり話す機会がないので、いい経験になった」と感想を語った。

 その後、学生らはこの日の料理の食材を作った昭和村の農業生産法人「グリンリーフ」を訪れ、沢浦彰治社長の案内で野菜の加工工場などを見学。敷地内に託児所を設置していることや、有名な大手飲食店チェーンやコンビニに野菜を出荷していることを聞き、驚きの声を上げていた。

 グリンリーフは外国人の採用に力を入れており、全体の社員二百人のうち四分の一が外国人という。沢浦社長は「日本人が失ってしまったハングリー精神を持っており、こちらが学ぶところがある」と意図を説明した。

 ベトナムからの留学生で、関東学園大三年のレ・ホアン・タンさん(22)は「素晴らしい。外国人の採用をもっと広げていってほしい」と歓迎した。

 プロジェクトは全五回で、成果は冊子にまとめる予定。次回は留学生たちが不動産契約や共同生活でトラブルになりやすい片付けや掃除をテーマに開く。