脱炭素社会に向けて開発された燃料電池自動車(FCV)に燃料の水素を供給する水素ステーションが、境町役場庁舎前に設置された。環境省の補助事業で、北関東では初の取り組み。

 FCVは、燃料電池で水素と酸素を反応させ、発生した電気でモーターを回して走る。走行中に発生するのは水蒸気のみで、二酸化炭素や窒素酸化物などは排出しないエコカー。

 町は二〇一六年度、公用車にホンダ「クラリティ」とトヨタ「ミライ」の二台のFCVを導入した。しかし、町内に水素ステーションはなく、水素を補給するため埼玉県春日部市内の施設まで、わざわざ出向いていた。

 新設した水素ステーションは、庁舎に設置したソーラーパネルで発電した電気などを使い、水道水から水素を製造する。

 橋本正裕町長は「水素社会を進展させるためにも、今後、一般も使えるような仕組みを考えていきたい」と話す。事業所などと水素利用協議会を設立し、一般利用に向け環境整備を図るという。

 環境省は、二〇年度までに全国百カ所に水素ステーションを整備する方針。 (原田拓哉)