公明党は十七日、知事選(八月十日告示、二十七日投開票)に立候補を表明している新人で元経済産業省職員の大井川和彦さん(53)=自民推薦=を推薦すると発表した。全国最多の七選を目指している現職の橋本昌知事(71)と協調路線を取ってきた公明県本部にとっては、大きな方針転換となる。 (酒井健)

 水戸市内で大井川さんと一緒に会見した公明県本部の井手義弘代表は「自公連携の中で、党本部から提案を受けた」と経緯を説明。橋本知事について「二十四年間の実績は否定しない」としたものの、「前の走者が一番勢いがある時に、後の走者にバトンタッチするのが、県にとって絶対に良い」と強調した。「物を言いづらくなるなど、多選の弊害はどんなにすばらしい人物でもある」と、多選が争点の一つになるとの見方も示した。

 大井川さんは「非常にありがたい。県民全体で新しい風をつくる大きなステップになる」と述べた。

 公明は原則、政治経験のない新人と四期目以降の立候補者は推薦しない。今回の推薦は、七月の東京都議選で選挙協力を解消した自公両党の関係修復を狙った対応と指摘する県内関係者もいる。

 また、日本原子力発電東海第二原発(東海村)の延長運転について井手代表は「これまで通り反対していく」とした。大井川さんは「賛成でも反対でもない。県民目線で原子力安全対策を考える」と述べるにとどめた。

◆橋本知事が総決起大会 2500人、陣営の結束確認

 七選を目指す現職の橋本昌知事(71)の総決起大会が十六日夜、水戸市内であり、支持者ら約二千五百人(主催者発表)が参加、陣営の結束を確かめた。

 県医師連盟の小松満委員長、岡部英男県建設業協会長、佐野治JA県中央会長、県議会会派「自民県政クラブ」の江田隆記代表、県町村会長の小谷隆亮大洗町長らが出席、橋本知事への支持を訴えた。

 橋本知事は「少子超高齢化社会に向けた方向付けをし、次世代に譲りたい」と抱負を述べた。寝たきりや認知症の予防、非正規雇用が増えている学校教員の正規雇用などを目標に掲げた。 (酒井健)

◆鶴田さんが事務所開き 脱原発 思い受け止め

 知事選に立候補を表明している新人でNPO法人理事長の鶴田真子美(まこみ)さん(52)の事務所開きが十六日、つくば市内であり、支持者ら約百三十人が県政の転換を掲げ気勢を上げた。

 立候補を表明した三人のうちで唯一、東海第二原発の再稼働に明確に反対を表明している鶴田さんは「私が当選しなければ東海第二原発は再稼働する。原発を止めたいという皆さんの強い思いを受け止めている。ぜひ一度任せてほしい」とあいさつした。

 事務所開きには、共産党県議をはじめ、つくばや取手市の市議らが駆け付け、「野党共闘」をアピールした。 (越田普之)