決勝の舞台で背番号10の先発投手が躍動した。直球は約130キロながらチェンジアップやスライダーなどの変化球で内野ゴロの山を築く。終わってみれば、九回途中まで6安打1失点の好投。最後は主戦の大関秀太郎投手(三年)にマウンドを譲ったが、「しっかり役割を果たせた」と胸を張った。

 春の県大会決勝でも先発したが、初回に3点を奪われ敗戦につながった。小針崇宏監督から気持ちの弱さを指摘され、修正して迎えた今大会。得意の変化球を磨いて自信を取り戻すと、大関投手との二枚看板で決勝まで勝ち進んだ。

 「今までやってきたことを出し切ろう」。強い気持ちで打者に向かったことが好結果につながった。小針監督も「春の経験が力になっている」と成長を認める。優勝が決まると、「仲間とつらいことを乗り越えて優勝できたので本当に良かった」と振り返った。

 春の選抜大会に続き再び甲子園のマウンドを踏む。「エースを支え、先発してもしっかり流れを作る。それが10番の仕事」。次は全国大会連覇に向け、自分の役割を果たすつもりだ。 (藤原哲也)