「疲れはなかったが、制球が定まらなかった」。春夏連続の甲子園出場を目指した東海大市原望洋のエース金久保優斗投手(三年)は試合後にそう話し、この日のマウンドを悔やんだ。

 140キロ半ばの直球が武器のプロ注目の右腕。春の選抜では滋賀学園(滋賀)を相手に延長十四回218球の力投。「再び甲子園に戻ってくる」と誓い、投球術を磨いてきた。

 準決勝の相手は、猛打が持ち味の前年夏の覇者、木更津総合。立ち上がり、制球が甘くなったところを狙われ、計3本の安打を浴び3点を奪われた。その後は140キロ台の直球を軸に投球を立て直したが、五〜七回に5つの四死球を与えるなど苦しい投球が続いた。

 二十二日の専大松戸戦で四死球が相次ぎ、投球フォームの修正を図った。だが、準決勝のマウンドでも「体が開いてしまい、制球が甘くなってしまった」。

 「やられたままではあきらめきれない」。八回表1死の場面で向かった第四打席では、2試合連続となるソロ本塁打を放ち、意地をみせた。

 今後の進路は決めていないというが、「まだ一流とは言えない。一からやり直したい」と語り、最後の夏を終えた。 (山口登史)