第99回全国高校野球選手権茨城大会の準決勝が25日、水戸市の水戸市民球場で行われ、土浦日大と霞ケ浦が決勝進出を果たした。決勝は26日午前10時、水戸市民球場でプレーボール。土浦日大は31年ぶり3度目、霞ケ浦は2年ぶり2度目となる夏の甲子園出場を懸けて戦う。(越田普之、山下葉月)

 藤代と土浦日大の顔合わせとなった第1試合は、土浦日大がエース富田卓投手(二年)の投打にわたる活躍で3−2でサヨナラ勝ちした。富田投手は再三のピンチを粘り強く切り抜けると、九回裏に自らのバットで接戦にけりをつけた。藤代は二年生エースの稲荷田朝陽投手が好投を見せたが、九回表の勝ち越し機にあと一本が出なかった。

 下妻二と霞ケ浦の第2試合は、霞ケ浦が5−3で逆転勝ち。二回に3点を先取されたが、三回途中から救援したエースの遠藤淳志投手(三年)の好投で相手に傾いた流れを断ち切ると、直後の攻撃で1点、六回裏に3点を奪って試合をひっくり返した。その後も1点を加えて逃げ切った。下妻二は中盤以降、打線が沈黙した。

◆「強い気持ちで抑える」霞ケ浦3年・遠藤淳志投手

 二回、霞ケ浦先発の斎藤康徳投手(三年)が下妻二打線に捕まり、一挙、3点を奪われた。三回も1死一、三塁のピンチ。下妻二ベンチや応援団が勢いづく中、霞ケ浦のエースナンバーを背負う遠藤投手がマウンドに上がった。高橋祐二監督からは「1点は仕方がない」と送り出されたという。しかし遠藤投手は「絶対に抑える」と闘志を燃やし、完璧な火消しを見せた。その後も凡打の山を築く遠藤投手に、打線も奮起。六回裏に1点差に迫ると、代打天野海斗選手(一年)が2点二塁打を放って逆転した。

 下妻二の〓見和輝監督は「遠藤投手が出てきてから雰囲気が変わってしまった」。山中貢博主将(三年)も「厳しいコースを突かれ、なかなか打ち崩せなかった」と脱帽した。

 遠藤投手は「決勝は自分が先発で投げたい」と気合十分。相手の土浦日大打線の破壊力を警戒しつつも、「強い気持ちを持って投げれば抑えられると思う」。エースらしい投球で甲子園への切符をチームにもたらす。 (越田普之、山下葉月)

◆「決勝も自分たちの野球で」土浦日大2年・富田卓投手

 息詰まる接戦を制した土浦日大。エースの富田投手は「自分で決めるというより、後ろにいいバッターがいるので、つなごうと思った」と力まず打席に入った。値千金の一打に「考えられない。夢のよう」と汗をぬぐった。

 投げては要所を締めて2失点完投。ブルペンではそれほど調子は良くなかったというが、いつも通り低めを丁寧に突く投球を心掛け、尻上がりに調子を上げていった。当初、継投も念頭にあった小菅勲監督だったが、勝ち越しを許さない粘りのピッチングに続投を決断。富田投手も見事、信頼に応えてみせた。

 試合終了の整列で、涙にくれる藤代のエース稲荷田投手に握手を求められ「俺たちの分も背負って甲子園へ行ってくれ」と夢を託されたという。同じ二年生のライバルの言葉を胸に「決勝も自分たちの野球をして勝ちたい」と気を引き締めていた。

  (越田普之)

※〓は、雨かんむりの下に、鶴