一昨年の県大会は決勝で七回に7点、昨年は準決勝で六回に4点を奪われ、敗れた。ことしの決勝は違った。「二度とあんな負け方はしたくない」。チーム全員が思いを一つにして、最終回まで相手にプレッシャーを与え続けた。

 昨夏の新チーム発足後、現三年生部員は誰もが主将のように練習で声を出し、積極的に声を掛け合った。石田瑛平(ようへい)主将(三年)は「敗れた悔しさと、勝ちたいという気持ちが共有できていると感じた。主将をこなせたのも、気持ちの共有があったから」と話す。

 疲労が出る中盤以降の失点を防ごうと、一球一球に集中するよう練習から心掛けた。それは、最後まで一球に食らい付く粘りに結び付いた。十九日の拓大紅陵戦では、九回2死までリードされながら追いつき、延長で逆転勝ちした。

 三年生の気迫は下級生にも伝わった。決勝で2打点を挙げた鈴木空吾(くうご)選手(二年)は「先輩の勝利への執念はすごい。先輩を勝たせたい。好機は逃すかと、好投手に向かっていけた」と振り返った。2点を奪われた四回表、遊撃手の石田主将は相手の盗塁を阻止した際、雄たけびを上げてチームを鼓舞。ミスが出ても誰もうなだれず、プレーした。

 石田主将は「最後まで気迫を見せ、戦えた。チームは成長できたけど、優勝したかった」と目を潤ませた。

 小林徹監督は「個の力は相手が上。でも束になればいい試合ができると言い続けてきた。習志野らしい試合ができた」と選手をたたえた。 (渡辺陽太郎)