足利清風高校(足利市)ビジネス研究部の三年生四人が、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックを控えて増えている外国人観光客向けに、市内の観光名所や体験イベントなどを紹介する英語版パンフレットを製作した。市が掲げる「映像のまち」構想にも合わせ、スマートフォンをかざすと動画が流れるAR(拡張現実)技術を取り入れた斬新な労作。今月上旬の県高校生徒商業研究発表大会で最優秀賞に輝いた。 (吉岡潤)

 四人は部長の笠原優花さんと、内海(うちうみ)ほたるさん、貝原一湖(いちこ)さん、角田萌(かくだもえ)さん。市が募った一六年度の「市民力」創出協働事業に選ばれ、昨夏に作業を始め、市や地元企業などと協力して今年三月に完成させた。

 足利織姫神社での案内ボランティアや留学生との交流などを通じ、外国人観光客の増加を知り、東京五輪に向けてさらに増えると見込まれる点に着目。外国人向けのPR資料が少ないという声を聞き、パンフレット製作を思い立った。

 内容を練るために市内の高校生約六百人に加え、足利工業大や宇都宮大の留学生を対象にアンケートを実施。それぞれの視点で外国人に紹介したい観光地や飲食店、体験してもらいたいと思う日本文化を調べた。

 その上で「普通のパンフレットではつまらない」と思案。訪れたい、体験してみたいという気持ちをより駆り立てる手段として動画が効果的と考え、AR技術の導入を決めた。英語のナレーションも自分たちで吹き込んだ。

 盛り込んだ名所は、足利学校をはじめ、鑁阿(ばんな)寺、あしかがフラワーパーク、ココ・ファーム・ワイナリー、足利織姫神社。体験イベントは和菓子作り、足利銘仙や甲冑(かっちゅう)の着付け、藍染めを取り上げた。いずれもスマートフォンで専用のアプリを使ってパンフレットの「ARマーク」を読み取ると、写真が臨場感ある動画に変わる。

 完成後の三〜五月、市内と都内でパンフレットを配り、街頭で三十四カ国・地域の百人以上にアンケートしたところ、「見やすい」「活用したい」と好評。AR動画は「面白い」、「パンフレットを家族や友だちに紹介したい」という回答がともに96%に上った。

 笠原さんらは「英語で作るのは難しかった」と振り返りつつ、「これで外国の方にもっと足利を知ってもらい、楽しんでほしい」と充実の笑み。九月には県代表として関東地区の商業研究発表大会に挑む。四人は「全国大会に行きます」と意欲満々だ。

 パンフレットに関する問い合わせは、市観光振興課=電0284(20)2165=へ。