夏休みに屋外で思い切り遊んでもらおうと、坂戸市民らが福島県郡山市の子どもたちを招いた「広げよう小さな輪 2017」が、三十一日まで四泊五日の日程で開かれている。参加ボランティアは百人を超え、費用はすべてカンパで賄う。今年で四回目となるが、主催する「郡山の子どもたちと遊ぶ会」の花田勝夫代表(72)は「来年以降も、できる限り続けていきたい」と話している。 (中里宏)

 東日本大震災による原発事故の影響で、福島の子どもたちが屋外で遊ぶことに不安があると聞いた花田さんたちが二〇一四年から始めた。今年、郡山市教育委員会を通じて募った参加者は小学五、六年生計二十一人。初日の二十七日は坂戸市入西(にっさい)地域交流センターで入西陶芸クラブ(星野陽一会長)の指導を受けながら陶器作りに挑戦。夕方は流しそうめんを楽しんだ。

 子どもたちは同センターなどに宿泊しながら、坂戸市の子どもたちとのドッジボールや川遊び、小川町でのキャンプファイアなどを楽しみ、最終日の三十一日は菓子工場やしょうゆ工場を見学する。

 元中学教諭で、遊ぶ会事務局長の武井誠さん(62)は「子どもたちに夏休みの思い出を作ってもらうのが目的なので、震災や原発の話は一切しない。一回目はお客さんを迎える感じだったが、今は私たちも一緒に参加して楽しむ雰囲気になっている」という。

 ボランティアのうち三十数人は筑波大付属坂戸高校の生徒や城西大、女子栄養大などの学生。交代で朝から夜まで子どもたちと一緒に過ごす。

 帝京平成大四年の加藤巧也さん(22)は城西大二年生だった一四年、第一回の遊ぶ会にボランティアとして参加。「子どもたちと関わることの素晴らしさを知った」という。翌年、教職課程を取るため帝京平成大に編入した。「独りぼっちになる子が出ないように気を使っているが、子どもたちはお互いに初対面でもすぐに仲良くなる。一人の子がいると、子どもの方から声をかけている」と話す。

 参加した小学五年の男児(11)は「ほかの学校の子とトランプをやったり、猫の話題で盛り上がったりしてすぐ仲良くなった。楽しいです」と話していた。