◆橋本知事 再稼働に慎重論

◆大井川さん 可否は言及せず

◆鶴田さん 一貫して脱原発

 日本原子力発電東海第二原発(東海村)について、知事選(八月十日告示、二十七日投開票)に七選を目指して立候補を表明している橋本昌知事(71)が「安全性と避難体制の実効性が確保できない状況では、再稼働は認められない」と打ち出した。同じく立候補を表明している新人で元経済産業省職員の大井川和彦さん(53)、新人でNPO法人理事長の鶴田真子美(まこみ)さん(52)も原子力問題を公約に盛り込んでおり、原発が知事選の主要な争点として急浮上してきた。 (酒井健、越田普之、山下葉月)

 橋本知事は一貫して「減原発」を主張。一方で東海第二原発の再稼働は「国の方針が出てから判断する」と述べるにとどめていた。四月の出馬会見時も「(再稼働問題を)中心として訴えることにはならない。県民には他の課題の方が関心を持ってもらっている」と、争点化に消極的な姿勢を見せていた。

 しかし今回、発表した公約では一転「原発再稼働問題は県政の重要課題」と位置付け、全国で最も多い九十六万人が対象となる広域避難計画の策定が難航していることを理由に再稼働に慎重な考えを初めて示した。橋本知事は、再稼働に一歩、踏み込んだ理由について、市町村長などから原発に対し慎重な意見を聞いたことを挙げた。

 自民、公明両党が推薦する大井川さんは「県民本位の徹底した原子力安全対策」を訴える。県民の考え方を把握するため、住民投票の実施も選択肢の一つとするが、再稼働の可否には触れていない。

 公約の発表会見では「再稼働か廃炉という二元的な議論にくみするつもりはない。いろんな県民の考え方をきちっと把握する努力をする」と説明した。

 共産党などが推薦する鶴田さんは、脱原発を旗印に野党共闘を呼び掛ける。二〇一一年に発生し、今も住民生活に大きな影響を及ぼしている東京電力福島第一原発事故を引き合いに、「老朽原発である東海第二の再稼働には同意できない」と主張する。

 公約では、原発の代わりに太陽光や風力発電などに力を入れ、「再生可能エネルギー先進県」を目指すとしている。