◆グリーンドーム前橋は5.2メートル

 県は二十八日、各地で相次ぐ集中豪雨に備えるため、管理している伊勢崎市と玉村町より上流の利根川を対象に、「想定最大規模」など新たな洪水浸水想定区域図を公表した。前橋市では、グリーンドーム前橋、群馬・前橋工科の両大学、前橋南インターチェンジ(IC)などの浸水を見込み、防災対策が急務になりそうだ。 (菅原洋)

 この区域図は、河川が氾濫した場合の浸水が想定される区域や水深などを示す図。県は従来は十〜百年に一回程度の洪水を想定して公表していたが、水防法の改正に伴い、千年に一回を超える想定最大規模などの区域図を作成した。

 県内の想定最大規模では、県央区間は前橋、高崎、伊勢崎、渋川、太田市と吉岡、玉村町に浸水すると予測。浸水想定区域は約九千二百二十ヘクタールとなり、従来の約一・四倍に拡大した。

 最大水深は渋川市渋川の一部の約一〇・三メートルで、最大浸水継続時間は約六十八時間との見通しを示した。

 水深はグリーンドーム前橋が約五・二メートル、群馬大荒牧キャンパスが約三・五メートル、前橋工科大が約一・六メートル、前橋南ICが約四・四メートル、上毛電鉄中央前橋駅付近が線路沿い五十センチ未満とみている。

 県庁や前橋市役所、JR前橋駅への浸水は避けられる見通し。

 グリーンドーム前橋の担当者は「以前に河川敷の駐車場へ浸水したことがある。大勢の人々が来場する施設だけに、設置者の前橋市と連携し、情報収集と迅速な対応に努めたい」と重く受け止めている。

 群馬大の総務課は「既に地震を含めた大規模災害に備えたマニュアルはあるが、見直しを図りたい。水害はキャンパス周辺に多く住む学生にも被害が及ぶ」と懸念している。

 県北区間では、沼田市とみなかみ町に浸水すると想定。浸水想定区域は約二百五十ヘクタールとなり、従来の約二・一倍に広がった。

 最大水深は沼田市薄根町の一部の約八・八メートルで、最大浸水時間は約四十時間と見込んだ。水深は沼田西中学校が約六・四メートル、みなかみ町役場敷地内の一部が五十センチ未満とした。

 想定最大規模の他に、浸水継続時間、家屋倒壊等氾濫想定区域などの区域図も公表した。各区域図は県のホームページで公表し、県河川課と、浸水を想定する各自治体の地元土木事務所でも閲覧できる。