第99回全国高等学校野球選手権大会の西東京大会決勝が三十日、神宮球場で行われ、東海大菅生が早稲田実業に6−2で勝ち、17年ぶり3回目の夏の甲子園出場を決めた。3年連続で準優勝だった東海大菅生は、エースの松本健吾投手が力投し、清宮幸太郎主将ら早実打線を抑えた。

 東海大菅生は一回表、4番・片山昂星選手の適時打で先制した。片山選手は、五、九回表にも、適時二塁打を放ち、3安打3打点の活躍。松本投手は清宮主将の前に走者を出さないなど、要所を締めて完投した。

 同じカードだった一昨年の決勝では、八回に一挙8点を奪い、劇的な逆転勝利を果たした早実。二回裏に、福本翔選手の三塁打で同点に追いついた。六回裏には、野村大樹選手の三塁打などで2点差に迫ったが、打線がつながらなかった。

◆監督・主将談話

<東海大菅生・若林弘泰監督> 八回守備で打ち取ったダブルプレーが流れを引き寄せた。早実と日大三の二強を倒したので、西東京代表として、甲子園で堂々と戦っていきたい。

<同・小玉佳吾主将> 昨秋からの目標の甲子園に出場でき、とてもうれしい。早実は打線に切れ目がないので集中して臨んだ。甲子園では、一戦必勝していきたい。

<早稲田実・和泉実監督> 注目され続けたこの一年間、主将と三年生には「ご苦労さま」という言葉しかない。甲子園に行かせたかった。後輩たちがこの悔しさを次につなげると信じている。

<同・清宮幸太郎主将> 悔しい。今までずっと逆転してきたので、最後の場面でも信じていた。皆文句一つ言わずに自分に付いてきてくれた。準優勝だが、日本一のチームだった。

<ヒーロー>悔しさバネに真っ向勝負 東海大菅生3年・松本健吾投手

 先輩たちの悔しい思いを背負ってマウンドに上がった。3年連続の決勝での敗退。一昨年、早実に逆転負けした時はスタンドで見つめていた。「先輩たちが負けたチームには負けられなかった」。背番号11のエースは、九回裏に最後の打者を中飛に打ち取ると、鹿倉凜多朗捕手(三年)と抱き合い、喜びを爆発させた。

 一年秋にベンチ入りし、二年秋にはエース番号1をもらった。だが、股関節を痛めたことなどが影響し、今春は背番号20に。それでも「松本は悩みながら、試合の場面を想定し投げ込みをしていた」(鹿倉捕手)と、悔しさをバネに練習に取り組む姿をチームメートは見てきた。

 準々決勝の日大三戦では、先発し八回まで投げて10奪三振の無失点。若林弘泰監督も「エースと言わなければ失礼」と認める。

 決勝では、高校通算タイ記録とされる本塁打107本を放った早実の清宮幸太郎主将と真っ向勝負。インコース高めの直球と低めの変化球を駆使し、一安打に抑えた。「108号を打たれなかったことが自信になった。甲子園では全力で投げ抜きたい」。激戦だった西東京大会を勝ち抜いた自信を手にして、甲子園の強豪校に立ち向かう。(増井のぞみ)