本庄市では専業・兼業農家の高齢者の医療費が農家以外の八割程度にとどまり、特に男性の寿命が農家以外より長いことが、早稲田大の堀口健治名誉教授と弦間正彦教授の調査で明らかになった。アンケートで回答を得た農家の男性の平均死亡年齢は八一・五歳で、農家以外の男性より八歳高かった。

 早大キャンパスがある本庄市は野菜や果物、草花の生産が盛ん。堀口名誉教授らが県後期高齢者医療広域連合に同市の七十五歳以上の被保険者の医療費を分析してもらったところ、二〇一四年の専業・兼業農家の男女八百九十七人の一人当たり医療費は七十三万一千円と、農家以外の八千二百五十八人の九十一万円の八割だった。

 市内の農協組合員五百四十三世帯と非組合員三百世帯からアンケートの回答を得たところ、一九八九年以降に亡くなった専業・兼業農家の男性二百七十四人の平均死亡年齢は八一・五歳で、農家以外の男性百八十三人の七三・三歳より八歳高かった。農家の女性二百二十三人の平均死亡年齢は八四・一歳で、農家以外の女性百五十一人の八二・五歳と大きな差はなかった。

 農家が農業を引退した年齢は男性が七四・二歳、女性が七二・八歳だった。

 弦間教授は「自分の裁量で農業を営む生活が健康に良いのではないか。会社員などが定年退職後に働けば、健康づくりと医療費削減に役立ち、農業の担い手不足を補うことができる」と話している。

 堀口名誉教授らは今後、医師の協力を得て、農家と農家以外の人の健康状態や生活習慣を詳しく調べる方針。