二十七日投開票の県議補選(南五区、さいたま市大宮区)で、自民党県連は一日、候補者擁立を断念すると明らかにした。同党の沢田力(つとむ)県議の政務活動費不正受給に伴う選挙であることに加え、国政で相次いだ自民党の不祥事が影響した形だ。

 鈴木聖二幹事長が県庁で会見し、「県民に自信を持って推薦できる候補者を得ることができなかった」と述べた。

 当初から県連内では「今回は自粛するべきでは」という声が強かった。女性を中心に五人ほどと接触したが、逆風の中での選考は難航。出馬に意欲を持っていた女性が今井絵理子参院議員の不倫報道の直後に身を引くなど、「予想以上に状況は厳しかった」という。

 県連は二〇一九年の県議選にあらためて候補者を立てる方針。鈴木幹事長は地元の一部に無所属での出馬を表明している藤井健志氏(41)を応援する動きがあることを認めつつ、「本選挙では自主候補を立てるので筋に沿って動いてほしい」と静観を求めた。

 一方、既に元病院職員の西山晃一氏(30)の公認を決めている民進党では、補選を九月上旬にも行われる党代表選の「前哨戦」とする見方が強まっている。地元支部長で西山氏を擁立した枝野幸男衆院議員が、代表選出馬を表明したためだ。

 枝野氏が先月二十九日の地元の集会で「代表戦の直前に足元の一人区で公認候補を立てて勝てなかったらみっともない」と呼びかけるなど、二つの選挙を絡めた動きが始まっている。

 同補選には、共産党県役員の竹腰連氏(25)も党公認での出馬を表明している。 (井上峻輔)