家族の姿や里山の風景などを撮影、発表している青梅市の写真家並木すみ江さん(67)の写真展「逢(あ)いたくて、愛されたくて…」が、八王子市狭間町のギャラリーカフェさくらで開かれている。二〇一三年三月に六十五歳で亡くなった、夫利夫さんと家族の生活を追い続けた同名の写真集から三十五点を紹介している。 (萩原誠)

 畑で麦わら帽子をかぶる姿、農作業で鍛えられた上半身裸の姿、そしてパーキンソン病を患い闘病する様子など、利夫さんの半生を丁寧に追った作品が並ぶ。亡くなる直前、目に涙を浮かべる利夫さんに迫った作品は、プロの写真家に「愛と感謝、無念をしっかり受け止めた証し。対象の持つ意味を深く受け止め、理解した結果を映像に残しており『写真とは何か』という難しい問いの答えになっている」と評価されたという。

 並木さんは、学童保育所の指導員をしていた一九八八年、写真教室に通い本格的に写真を始めた。以来、学童保育の子どもたちや夫などの人物を多く撮影。これまでに写真集を二冊発行したほか、個展を開いたり公募展に出品したりして活動している。現在は東日本大震災以降の福島や沖縄、横田基地周辺、市街地での農業や里山など、幅広く撮影している。

 今回の写真展の元になった写真集「逢いたくて、愛されたくて…」(税別三千八百円)は二〇一五年、ぶどうぱん社から出版。「長年の夫婦関係で空気のような存在になっていた夫のいいところ探しをしよう」と撮りためていたものをまとめた。並木さんは「写真を見て家族や身近な人のいいところを探し、思いやる気持ちの大切さを感じてほしい。これからも縁があればいろんな場所で写真展を開きたい」と意気込む。

 写真展は十日までの午前十一時〜午後五時(最終日は午後四時半まで)。六日は休み。問い合わせは並木さん=電0428(24)0601=へ。