茨城空港(小美玉市)の二〇一六年度の旅客数は六十一万二千三百十六人で、過去最多になったことが県のまとめで分かった。国際線は定期便が相次いで撤退したものの、国内線が好調で旅客数を押し上げた。しかし、開港前の需要予測では五年目で六十九万五千人とされ、六年目でも実現はしていない。 (宮本隆康)

 県によると旅客数は一〇年の開港以来、増加傾向が続いている。内訳では、国内線は前年度より六万人多い約四十六万二千人で、全体の四分の三を占めた。一方、国際線は一千二百人少ない約十四万九千人だった。

 国内線について、県の担当者は好調な原因を「地道なPRで、県民に茨城空港の認知度が徐々に上がってきたため」とみている。

 国内線を唯一運航するスカイマークが経営破綻し、民事再生計画がまとまった一五年以降、新経営陣が一時期よりも茨城便を増便したり、搭乗客が多い時間帯の便を増やしたことも、増加傾向の一因とみられる。

 一方、国際線の旅客減少は、中国の景気後退などで、台湾の台北、中国の深セン、杭州、成都、揚州の五路線が、一六年度に相次いで撤退したことが影響した。国際線の定期便は、一時期は六路線にまで増えたが、現在は上海線だけになっている。

 国土交通省は七月、茨城空港など全国三十二の地方空港を「訪日誘客支援空港」に選んだ。茨城空港はこのうち、訪日誘客に一定の実績があり、増加が期待される「拡大支援型」に位置付けられた。新規就航便や増便は最大三年間、航空会社が支払う着陸料の半額以上を減免される。

 県は「首都圏第三の空港」としているが、国交省関係者は「誰がそんなことを言っているのか」と驚く。羽田、成田両空港で発着枠を増やす計画が進んでいるため、「外国人旅行者はリピーターが多い。東京に目を向けるよりも、地元への誘客を考えるべき」と話している。