取手市の市立中学に通っていた中島菜保子(なおこ)さん=当時(15)=が、三年生だった二〇一五年十一月に「いじめられたくない」と日記に書き残して自殺した問題で、県が四日、新たに第三者委員会の設置を決めた。遺族側は「ようやくスタートラインに立った。娘に向き合った調査を」と、真相解明に向けて真摯(しんし)な姿勢で取り組むことを強く望んだ。(山下葉月)

 両親は四日午前、県教委から第三者委の設置を伝えられた後、県庁で会見した。父親の考宜さん(45)は新たな第三者委が行う調査について「進め方は慎重に協議を重ねていきたい」と、厳しい表情を崩さなかった。

 両親は、菜保子さんが亡くなってから一カ月後の一五年十二月、学校と市教委の調査で、いじめの証言が得られなかったことに疑念を抱き、独自に生徒への聞き取り調査を開始。同級生二十人と会って話を聞くと、いじめを示唆する証言が次々と出てきた。

 考宜さんは「既に一年九カ月という年月を失っている。過去にさかのぼって調査することになるが、手を抜かずにやってほしい」と語った。母親の淳子さん(47)は「娘にきちんと向き合った調査をして」と訴えた。両親の代理人の弁護士は「両親の集めた証言が学校の調査で出てこなかった。不十分な調査のやり直しをきっちりしてほしい」と県に要望した。

 両親は先月、県教委と市教委に、第三者委の設置や人選について、申し入れ書を提出。第三者委は、両親と県教委が推薦する委員それぞれ二人と委員長の五人で構成し、委員長は日弁連に派遣してもらうよう要請していた。県教委の担当者は「遺族と協議しながら人選を進める」と話した。

 取手市教委も県庁で会見。今後、県の調査に全面的に協力していく考えを示した。矢作進教育長は「ご遺族の信用を失ったことで県に調査委が設置されることを、申し訳なく思っている」と改めて謝罪した。