◆県遭難防止対策協 82ルート評価

 山岳団体などでつくる県山岳遭難防止対策協議会は、県内の登山ルートの難易度を数値で示す「山のグレーディング(格付け)」を初めて行った。登山者の増加に伴い遭難事故が相次ぐ中、力量に合った山選びを促すのが狙い。難易度を一覧表にまとめた冊子を配布するとともに県ホームページで公表して活用を呼び掛けている。 (藤原哲也)

 1〜10の十段階の体力度、A〜Eの五段階の技術的難易度で主な八十二ルートを評価した。10とEが求められる体力と技術のレベルが最も高い。既にグレーディングを公表している長野、新潟、山梨、静岡、岐阜、群馬各県と同じ基準を採用した。

 技術的難易度は「転倒時の滑落の危険性」「案内標識の有無」といった登山道の地形や状態、「地図を使える」「岩場を安定して通過できる」などの登山者の技能に基づいて評価した。

 八十二ルートで最も難易度が高いのは、銀山平から登る日本百名山の一つの皇海山(すかいさん)。体力度は7、技術的難易度はDだった。百名山ではこのほか、男体山が3B、金精峠トンネルから登る日光白根山が3B、峠の茶屋駐車場から登る茶臼岳(那須岳)が2Aだった。

 ルートごとの出発地点と最高地点の標高差や歩行時間なども明示。同じルートでも、どこを通過するかによって難易度が変わることも注意喚起した。

 グレーディングは、無雪期で天候良好という条件で評価している。協議会事務局の県の担当者は「雨が降れば条件は変わり、グレーディング以上に状況は厳しくなる。計画段階でしっかり参考にし、安全に登山を楽しんでほしい」と話している。

 冊子は一万部作成。協議会の構成団体と県内の市町などで配っている。十一日に那須町で行われる「山の日」記念全国大会の会場でも配布する。