横浜市は、ごみを屋内にため込んだり外に散乱させたりして、悪臭や害虫の発生源になっている「ごみ屋敷」について、住人に片付けるよう促すため昨年十二月に施行した「ごみ屋敷対策条例」に基づいた対応状況をまとめた。今年三月までに近隣住民の通報などで九十三件のごみ屋敷の事例を把握し、うち二十六件を解決に結び付けた。 (志村彰太)

 条例は、認知症や近隣からの孤立、介護が必要かなど、住人がごみを片付けられない原因を市が把握し、相談を受けたり支援機関を紹介したりする「福祉的支援」に重点を置いている。

 その上で、住人自ら片付けるよう促し、難しい場合は了解を得て市職員がごみを処分する。得られない時は指導や勧告をし、最終的に行政代執行できる。費用は原則本人が負担し、できないケースでは減免することもある。

 ごみ屋敷九十三件の内訳は中区が最多の二十件で、旭区十三件、鶴見区と南区が八件と続いた。解決した二十六件のうち八件で市職員が住人の代わりに片付けた。

 まとめでは、「百回程度、訪問をして支援にこぎ着けた」「話し合いを重ねて家に入れてもらい、ごみ処分の同意を得た」といった具体例を紹介。「地域から孤立している状況を解決しないと、ごみ屋敷は再発する懸念がある」などの課題も挙げた。市の担当者は「ごみをため込んでいる人の状況はさまざま。対応例を増やし、支援の仕組みの改善につなげたい」と話した。