二〇二〇年東京五輪・パラリンピックを三年後に控え、国内外から千葉県に来る人をおもてなしするための準備が具体化し始めた。県が「都市ボランティア」の確保・育成に乗りだし、経済団体は連携組織を発足させた。 (村上豊)

◆県内では2千人

 県は七月二十日、ボランティア推進方針を発表。競技会場などで案内や競技運営を補助する大会組織委員会の「大会ボランティア」とは別に、鉄道駅などで国内外の旅行者に観光案内をする都市ボランティアを、一八年夏に募集する考えを示した。

 都市ボランティアは、東京都など開催自治体が集める。県内ではフェンシングなど七競技が開催される幕張メッセ近くの海浜幕張駅や、サーフィン会場の釣ケ崎海岸(一宮町)の最寄り駅となる上総一ノ宮駅、成田空港に配置。都内だけで一万人を想定しているが、県内では二千人程度を見込んでいる。

 旅行者の交通・観光案内のほか、高齢者や障害者のサポート、緊急時の医療担当者への連絡が主な役割。二〇年四月一日で十八歳以上、五日以上(一日五時間以上)活動できることが条件となる。県民生活・文化課の担当者は「町中で簡単な外国語でおもてなしをしてほしい」と話す。

 県は、東京大会前の一八年度末までに環境を整えようと、「外国人おもてなし語学ボランティア」の育成講座を、今年九月から市町村と連携して始める。九〜十二月の講座の受講生を八月二十三日まで募集(応募者多数の場合は抽選)している。

 語学力がある人向け「おもてなしコース」が九月二十四日に成田市で、おもてなしと語学がセットになったコースが十月十日から佐倉市でそれぞれスタート。ほかに千葉市や一宮町でも開く。受講料無料で十五歳以上(中学生を除く)。問い合わせは、同課=電043(223)4147=へ。

◆経済団体は協議会

 商工会議所連合会や中小企業団体中央会など六つの経済団体は七月二十八日、一丸となって東京大会を成功させようと、「みんなで応援!千葉県経済団体協議会」を発足させた。

 六団体に加盟するのは十万社程度。各企業に、明るいあいさつや困っている人への声かけのほか、事業所周辺の清掃と花植え、スポーツイベントの開催、工場見学の受け入れを促す。十月に具体的な行動計画を発表する。

 設立会合で、協議会の会長に就任した商議所連の石井俊昭会長は「障害者のスポーツ大会を見に行くなどして各企業が参加してほしい。(東京大会が)観光を含めて、県内が発展する起爆剤になれば」と期待した。

◆旅行者満足度 県は下位低迷

 リクルートライフスタイル(東京)の2016年度の旅行者の満足度調査によると、千葉県は都道府県ランキングで、「地元の人のホスピタリティを感じた」と「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」が45位、「現地で良い観光情報を入手できた」は44位と下位だった。

 おもてなしのレベルで課題が浮き彫りになったことに、森田健作知事は定例記者会見で「驚いたが、結果は頭に入れないと。千葉県民は、人情はあるが控えめなところがある。『ハロー』と笑顔で言えるようにと、部課長会議で話した」と述べた。