夏休みに裁判所の仕事を知ってもらおうと、小学生が刑事裁判の仕組みを学ぶ模擬裁判が九日、千葉地裁であった。県内の小学四〜六年生約六十人が、午前と午後の二グループに分かれ、昔話「桃太郎」を題材にした強盗致傷事件の公判を体験した。

 事件は、赤鬼が村人から借金のかたに取り立てた米三十俵を、桃太郎が木刀で脅して奪うと、驚いた赤鬼が転んで骨折したという内容。子どもたちは、強盗致傷罪に問われた被告の桃太郎、被害者の赤鬼、裁判官、検察官、弁護士などの役で参加。職員の手助けを得ながら、証拠調べや証人尋問を行い、裁判の流れを学んだ。

 午前中の模擬裁判では、検察官役の子どもたちは、木刀で脅したことは危険で結果も重大として、懲役七年を求刑。弁護士役の子どもたちは、桃太郎は村の救急隊長で正当な行為だったとして、無罪を主張。判決は、桃太郎を懲役五年六月とする実刑判決だった。

 裁判官役の長生村立八積小四年の山口瑠惺(りゅうせい)君(10)は「他の人の意見を聞き、判決を決めるのは楽しかった。本物の裁判も見たい」と話した。 (中山岳)