芸術家故岡本太郎さん(川崎市出身、一九一一〜九六年)の作品世界に向き合う企画展「岡本太郎と遊ぶ」が、同市多摩区の岡本太郎美術館で開かれている。作品を見るだけではなく、触ったり、たたいて鳴る音を聞いたりできるという。 (山本哲正)

 油彩や彫刻など約百点を展示。「手−青」など彫刻の一部は、触ることができる。彫刻の「梵鐘(ぼんしょう)・歓喜」は、同館では初めて、たたいてよいことにした。たたく部分によって響きが異なることを確かめられるという。

 岡本さんが自由に感じたままに字を書き、その多くは華やかに彩られた「遊ぶ字」作品も、「挑む」など約四十五点が並ぶ。

 実物ではないが「遊ぶ字」の彩り部分を自由に描けるコーナーがある。また、約二十種類の正体不明の「におい」の箱を用意。それを開けて「におい」をかぎ、それからイメージする「楽」「夢」など「遊ぶ字」のところに行って、自分の思い出を書くコーナーも用意した。

 学芸員の片岡香さんは「岡本さんは、『遊び』は真剣な、全人間的な、つまり命のすべてをぶつけての無償の行為だと語っていた」と話す。

 同館は「岡本太郎が命のすべてをぶつけて生み出した作品と遊んでみませんか」と来場を呼び掛けている。

 企画展は十月十五日まで。美術館の住所は多摩区枡形七の一の五。原則月曜休館。会期中に「爆発的な詩と漫画に挑戦!」「仮面で遊ぶ」などの関連イベントも予定している。問い合わせは、岡本太郎美術館=電044(900)9898=へ。