大井町が民間業者と協力し、南米原産の果物「フェイジョア」を使った商品の特産品化を進めている。この数年で10種以上のスイーツを商品化。スパイスを利かせたレトルトカレーも今春から販売し、新しい名物で町おこしを狙う。 (西岡聖雄)

 フェイジョアは見た目はウメの実、味と香りはパイナップル、白い果肉の食感は洋ナシに近く、ゼリー状の中心部分が特に甘い。一九三〇年代に国内に伝わったとされ、ビタミンCやポリフェノール、カリウムを豊富に含む。

 町によると、ミカン価格の暴落により六〇年代後半、新たな収益源として町内で栽培が始まった。しかし、食べごろの時期が分かりにくいことなどから消費が伸びず、栽培農家は現在数軒、収穫量も年二百〜三百キロにとどまっている。

 注目を集めるようになったのは二〇一二年。町が始めたスイーツ開発事業で、町内のパティシエ(菓子職人)らが加工品化に挑戦。ジャムやアイス、マドレーヌ、マフィン、パイ、ケーキなどを次々に生み出した。栽培方法を学ぶ勉強会も昨年始まり、十数戸の農家が栽培準備を進めている。

 新商品のフェイジョアカレー(四百八十円)は、赤ワインに漬けた実を具にし、酸味の効いた独特の甘みと香りが特徴。足柄茶を飼料に混ぜて育て、肉質がきめ細かく脂質が少ない足柄牛入り(六百円)も販売している。二種類ともに低カロリーに仕上げた。

 スキンケアや化粧水用として、フェイジョアから抽出した三種類の芳香蒸留水(千三百円)も販売。いずれも小田急新松田駅前にある足柄上商工会直営の「まちの駅あしがら」などで購入できる。問い合わせは町地域振興課=電0465(85)5013(平日のみ)=へ。