第99回全国高校野球選手権大会3日目の十日、花咲徳栄は1回戦で開星(島根)を9−0で破り、3年連続で初戦を飾った。花咲徳栄は県大会の通算打率4割超の主軸が爆発。三回までに4得点など序盤から優位に試合を進めた。2回戦は大会8日目の十五日、第3試合で日本航空石川(石川)と対戦する。

 一回表、花咲徳栄は西川愛也(まなや)選手(三年)が右前適時打を放ち、早くも1点を先制。母の裕子さん(46)は「ほっとした。1点取ると気持ちが楽になるのでは」と喜んだ。

 二回に2点、三回に1点と、打線が着実に得点を重ねる度、アルプススタンドを「徳栄ブルー」で染めた応援団約1500人からは「ナイスバッティング」の声が飛ぶ。

 バトン部は選手らのテーマ曲に合わせ、この一カ月間ほぼ毎日練習した振り付けを披露。スコアボードに0が並んだ四〜六回、春山綾香部長(同)は「追加点を取って」と願いを込めた。

 それをかなえるように、七回には岩瀬誠良(ともはる)選手(同)の2点三塁打などで一気に5点を追加。本塁打こそなかったが、この日は4本の二塁打も飛び出し、15安打の猛攻を見せた。野球部員でつくる応援団の綿吉祐太団長(同)は「冬場に10キロぐらいあるハンマーをタイヤに振り下ろして鍛え、チームに長打力が付いた」と振り返る。

 迎えた九回、先発の綱脇慧(すい)投手(同)からマウンドを託された清水達也投手(同)が最後の打者から三振を奪うとスタンドは歓声に包まれ、メガホンが打ち鳴らされた。

 2打点を挙げた千丸剛主将(同)の父、勉さん(48)は、前日が誕生日だったといい、アルプススタンドに向かいチームメートらとあいさつする息子に「いいタイムリーと勝利のプレゼントありがとう。次も頑張って」と呼び掛けた。 (増井のぞみ)

◆監督・主将談話

<花咲徳栄・岩井隆監督> 甲子園経験者が何人かいるので、落ち着いて試合に入れた。前半の4点が大きかった。

<同・千丸剛主将> 序盤に点を重ねて終盤にも5点取れた。中盤のダメ押しが課題だが、ほぼ100点です。

<開星・山内弘和監督> 正直甲子園の雰囲気にのまれてペースをつかめなかった。あれだけ打たれたら、バッテリーは(相手打線に)恐れが出ると思う。

<同・葉田翔人主将> 自分たちの流れに持ってこられなかったが、粘り強く戦う持ち味が出た部分もあった。それが点につながらず残念。