代表を務める市民グループ「未来・連福プロジェクト」(鎌倉市)は東日本大震災の翌年春から、福島県の小中学生らを三泊四日で鎌倉に無料で招待している。今年も七月二十九日から八月一日まで葛尾村、川内村、三春町の子ども二十人と家族八十人が訪れた。

 「子どもたちは海水浴もしました。(福島第一原発事故の影響で)地元の海には入れないのでしょうね。大はしゃぎで楽しんでいましたよ」

■「子どもは未来」

 二〇一一年三月、市立手広中学校校長で定年を迎える直前に震災が発生。校区内にある公営住宅に福島から約五十人が避難してきた。着の身着のまま、紙袋一つという人もいた。地域の人に「お世話を手伝って」と頼まれ、グループを結成し、代表になった。被災者が言った「子どもがいないと、未来がない」という言葉に共感するところが多々あり、被災地の子どもを鎌倉に招待することにした。

 「建長寺に宿所を提供していただき、浪江町の人を百人招きました。円覚寺、鎌倉大仏高徳院、鶴岡八幡宮、カトリック雪ノ下教会などの協力を得て、昼間は寺社や教会での復興祈願と、観光をしました。夜は宿所でフラダンス、ピアノコンサートなどの交流会を開きました」

■感謝の手紙も

 二百人以上のボランティアが集まり、食事も用意。昼食の弁当には手書きの励ましの手紙を入れた。参加者から感謝の手紙が何通も届いた。「一年足らずの間に七、八回も転居せざるを得なかった人も多く、鎌倉への旅行は癒やしになったのでしょうね」

 昨年までに飯舘村、大熊町、川俣町、南相馬市、双葉町の住民が鎌倉を訪れた。費用はチャリティーコンサートや街頭での募金などでまかなっている。次のコンサートは十月に開催。スウェーデン大使館の後援で同国の人気バンド「イエルブ」が出演する。

 「グループのメンバーは六十人ほど。私のような六十代、七十代が多く、お母ちゃんパワーでがんばっていきたいと思います」

 活動の詳細はグループのホームページで。 (草間俊介)

◆私の履歴書

1950年7月 山梨県に生まれる

  70年   日本体育大女子短期大学部を卒業。その後、鎌倉女子大に通って教員免許を取得し、神奈川県の教員に。藤沢市に移り住む

2011年3月 鎌倉市立手広中の校長で定年

        その後「未来・連福プロジェクト」を結成