本県など北関東と埼玉県の計四県の企業を対象に、足利銀行(宇都宮市)のシンクタンク「あしぎん総合研究所」が、長時間労働防止などの「働き方改革」について調査し、六割超が「内容の理解が不十分」と回答したと発表した。従業員への調査では「知らない」が過半数で、労使ともに理解が十分に深まっていない状況だ。 (北浜修)

 研究所がまとめた「働き方改革に関する意識調査」によると、企業対象の調査は十、十一月に行い、本県のほか、栃木、群馬、埼玉の計四県の八百九十四社が回答。従業員の調査は九月で、四県の二十歳以上の男女千百七人が答えた。

 企業側の働き方改革の認知度は、95%超が「知っている」と回答したものの、「内容の理解が不十分」としたのが64・7%だった。

 取り組み状況では「積極的」(8・7%)と「徐々に」(48・6%)を合わせて六割弱が「取り組んでいる」と答えた。「今後取り組む予定」が27・7%の一方で、「予定はない」も15%あった。

 具体的な対策(複数回答)では、トップが「長時間労働の是正」(75・1%)だった。次いで、「高齢者の継続雇用・定年延長」「有給休暇取得日数の増加」「女性活用の促進」「社員の生産性向上」「育児・介護休暇制度の新設・拡充」などが続いた。

 一方、「取り組まない理由」(複数回答)は、「必要性を感じない」が36・3%と最も多く、次いで「取引先等、外的要因を考えると着手は難しい」「推進できる人材がいない」などがあった。

 一方、従業員に働き方改革の認知度を聞くと、「知らない」が58・7%に上り、浸透していない。

 「労働環境がどう変わってきたか」(複数回答)では「残業時間が減少した」「定年後も働く人が増えた」「有給休暇を積極的に取得するようになった」などが並んだが、最も多いのは「その他(変化なしを含む)」(57・0%)だった。

 働き方改革を巡っては、政府が来年の通常国会に、残業時間の罰則付き上限規制の導入を柱とした関連法案を提出する方針。ただ、収入が高い一部専門職を労働時間規制から外す制度も含まれ、批判もある。