日野市は、市民が得意分野を生かし助け合う「シェアリングエコノミー」の実験を始めた。サービス提供者と利用者をスマートフォンのアプリで結ぶ。大坪冬彦市長と、アプリを運用するKDDIの山田靖久理事が一日、協定書を交わした。同社が行政と連携するのは初めて。 (松村裕子)

 この仕組みを利用して、家事や草刈り、パソコン操作などを助け合うことができる。アプリは「トクイのカケハシ」という。市民なら、登録によって、提供者にも利用者にもなれる。できることを提案したり、受けたいサービスを選び、日程や料金の交渉をする。

 提供者の信頼性を高めるため、同社が免許証などで本人と確認できた登録者にはチェックが付く。提供者が希望すれば、顔写真や持っている資格、所属団体など情報を表示できる機能もある。最終的には利用者の自己責任になるが、不適切な記載があれば同社が利用を停止する。相談や通報を受け付けるコールセンターもある。

 市内で保育のサービス提供、利用のマッチングをしているNPO法人「市民サポートセンター日野」(今村久美子理事長)は、実験に参加し、アプリを使ったマッチングを試みる。

 実験は十二月まで。総務省のモデル事業に選ばれ、事業費八百万円は全額国費で賄う。利用状況や使い勝手、リスクなどを検証し、終了後に本格導入するかを判断する。大坪市長は「協働の輪を広げたい」と話した。