東京電力福島第一原発事故や沖縄の米軍基地などの社会問題を風刺するミュージカルコメディー「ガマ人間あらわる」が十一月二十四日に水戸市で公演される。演じるのは東京や大阪を拠点にする市民劇団「月桃の花」歌舞団だ。九月二十二日、東海村舟石川駅東の村産業・情報プラザ「アイヴィル」で熱のこもった公開リハーサルを開いた。 (水谷エリナ)

 歌舞団は沖縄の音楽家海勢頭(うみせど)豊さんのプロデュースで一九九七年に結成。二〇一五年から上演。これまで二十八回公演し、県内での上演は初めてとなる。

 劇は原発事故を機に、劇団員らが三年かけて現地などを取材し制作。観客に、原発事故や米軍基地、労働問題など硬派なテーマと向き合ってもらい、生きづらさを感じている人に希望を見いだしてもらうため、親しみやすいミュージカルにしたという。

 劇中では、福島をモデルにした島で生まれ育った女性が妊娠に気付いた日、原発で事故が起こる。避難した沖縄をモデルとする島で、東京の企業で退職を迫られた男性と出会い、物語が展開していく。タイトルの「ガマ」は太平洋戦争の沖縄戦で住民がこもり、集団自決が起きた洞窟を指す。

 歌舞団の関東団長神子幸恵さん(55)は「命が大事ということを伝えるのを一番大切にしている。生き生きしている社会にしたい」と話した。事前に見学を呼び掛けられた約六十人がリハーサルを見て、「子どもも楽しめる」「『私の命は私のもの』という言葉に強く共感した」などの感想を述べた。

 公演は水戸市千波町の県総合福祉会館コミュニティホールで開かれる。午後二時開演。前売り券は一般二千円、二十五歳以下・障害者・非正規雇用の人千円、高校生以下五百円。問い合わせは事務局=電03(3267)0156=へ。