生まれた時から勝ち組。

そう言われる一方で、「親の七光り」「二代目は会社を潰す」と揶揄されることもある二世たち。

親の潤沢な資金を受け継ぎ、悠々自適に暮らしているようにも見える彼ら。

そんな彼らの、知られざる生態を暴いていこう。



<今週の二世くん>

名前:幸一郎
年齢:29歳
職業:流通関連会社勤務(父の会社)
年収:1,500万
居住地:二子玉川
親の職業:流通関連会社経営


いつも親が敷いたレールの上を歩いてきた


目の前に座る幸一郎は、優しい眼差しでホテル椿山荘のロビーラウンジ『ル・ジャルダン』の室内から外を眺めていた。

苦労を知らぬ人だけが放つことのできる、ゆったりとした空気感。幸一郎の周りだけ、妙に涼しい風が吹いている。

「初等部から青山学院です。他の学校?友達はいますが、今でもよく遊んでいるのは初等部からの友達が多いですね。」

15歳、高校入学のお祝いはロレックスの腕時計。
18歳、大学入学祝いは BMWの車。
親が所有するハワイの別荘には“行き飽きた”。

周りもそんな友達ばかりで、それが当たり前のことだと思っている。

もはやお伽噺レベルとなっているバブル時代の話かと思ってしまうが、彼は29歳。バブルなんて記憶にない世代。

時代に関係なく、東京のごく一部では、そんなお伽噺のような話が脈々と紡がれている証拠だ。

そんな幸一郎は、女性が嫉妬するほど滑らかな肌に、着ているスーツは、オーダーメイドであつらえたもの。

ジャストサイズの着こなしや、上質であろう生地の質感を見て、あざとい女性ならば彼の年収を推測できるはずだ。

「お陰様で、会社の業績は順調に伸びています。まだ僕は修行の身ですが。」

幸一郎の父親は物流関係の会社を営んでおり、長男である幸一郎が後継者となっている。

近年の、ネットショッピング流行の煽りを受け、幸一郎の会社の業績はうなぎのぼり。

父親が築いた会社だが既に上場も果たしており、まさに“黄金の二世コース”を歩んでいる幸一郎。家の総資産額は本人も知らないそうだ。

一見、何の不自由もなくお気楽な人生を歩んでいるようにも見えるが、近年、深刻な悩みを抱えているそうだ。

「婚活女性が、怖くて...」

親の会社、実家の資産目当てに寄ってくる女性たち。
そんな婚活女性に、正直うんざりしていると言う。


計算高い婚活女子に恐怖心?!純粋すぎるお坊っちゃまのタイプとは

高級ブランド物にはご注意を?親の財産を食い潰しそうな女性は論外


幼い頃から女性に困ったことのない幸一郎だが、大人になり、社会的責任が重くなるにつれ、女性に対してシビアになる一方だと言う。

「学生時代は、ミスコン出身だのモデルだの、見た目が良ければ全て良しだったのですが(笑)社会人になり、親の会社に入ってから、女性のタイプが大きくが変わりました。」

以前は身長165cm以上、細身で長身のモデル体型の女性にしか興味がなく、華があり、多少ワガママで、強気な女性が好きだった。

大学時代からデートは都内の高級ホテルでのランチや有名店でのディナーが当たり前。彼女の誕生日や記念日には香港のホテルで豪遊するなど、湧きでる資金をもとに散財してきた幸一郎。

派手な女性は自然と集まってきた。しかし近年、彼のタイプは全く真逆だ。

「理想を言うと、しっかりと家庭を支えてくれるような芯がありながらも、癒し系で可愛らしい人がいいです。派手すぎる女性はちょっと...」

また、港区女子に多い、若いのに何故かやたらと良い物を持っている女性もNGだと言う。

「二世と言うと、バック・グラウンド目当てで寄ってくる女性が多いのですが、高価なブランド物を若いうちから持っている女性は、はっきり言って引きます。」

初対面の時、咄嗟に女性の手元をチェックするそうだ。

20代で、バーキンなどの超高級バッグを持っている女性には知らぬが仏、とばかりに近付かない 。

また高価な時計や、高級ブランドのジュエリー類(特にダイヤ入り)をしている女性は幸一郎の頭の中で瞬時にアラートが上がると言う。

ブランド物が大好きな女性は将来妻になった時、資産管理を任せられるのか不安である。だからそんな女性は、嫁候補から瞬時に外れる。

そしてそれ以外にも、幸一郎の嫁候補になるには幾つかの最低条件があった。

「ここだけの話ですが、大卒以上でないと論外です。そして何より、両親とうまく折り合いがつく女性でないと、結婚はできません。」



二子玉に、戦略的に住む二世くん


そんな彼の現在の居住地は、二子玉川だ。

それを聞いた時、率直に言うと意外だった。

彼の雰囲気や育ってきたバックボーンを知っていれば、港区界隈に住んでいるものだと、勝手に想像していたからだ。

以前は、都内屈指の高級住宅街、東品川の池田山にある実家で、のんびり実家暮らしを謳歌していた幸一郎。

(ちなみにGoogle Mapの航空写真で幸一郎の実家を見ると、その大きさは一目瞭然である。)

しかし2年前、27歳の時にまるで修行の如く、二子玉川へ引っ越した。

幸一郎があえて二子玉川に住む理由を聞いて納得した。

「親の七光りと言われぬよう、仕事に邁進したいんです。社員さんに対しても、実家暮らしと言うと格好もつきませんし。」

しかし何より、“二子玉に住んでいる”と言った時の女性の対応が非常に面白いそうだ。


結婚相手を探すために、今は隠れみの戦術を使用中?!

恋愛も結婚も、敢えて家のことは隠してみる


引っ越した途端に、思わぬことが起こった。

「二子玉川に引っ越した途端、モテなくなりました(笑)」

幸一郎の財産目当ての女性の多くは、結婚して“キラキラした”主婦生活を送りたいと望んでいる人が多い。

しかしそのような女性の多くは“二子玉”では不服だそうだ。彼女たちのゴールは港区のタワーマンションか、その界隈の一軒家、および高級低層マンションに住むこと。

そのため、彼女たちの中で男性を値踏みした際に、二子玉川に住んでいる幸一郎の価値は、青山のタワーマンションに住んでいる独身男性より落ちると言う。

「本当に、表面しか見ていない人が多過ぎてびっくりですよ。」

今まで、女性に困ったことはなかった。

しかし池田山に実家があり、そこに住んでいると言うのと、親のことは何も言わず、ただ二子玉川に住んでいると言うだけで、女性はここまで態度が変わるのかと驚く日々が続いている。

「今まで、どれほど親の七光りのもとで、言うならば親の財力に助けられてきたのか痛感しました。」



何故か二子玉川と言うと、“その程度の稼ぎか”と勝手に女性陣の中で計算されるらしい。幸一郎は、最近出会う女性に後継ぎであることは一切明かさない。

流通関係の会社で働いている、とだけは言っているが、出会ったばかりの女性はただの平社員だと思っているそうだ。

「世の中の女性は、本当に偏ったフィルターで物事を見ているんだなぁと最近よく思います。」

そんな幸一郎の目下の目標は、会社のIT部門を更に強化すること。

「偉大な父親は、越せないから。自分らしい方法で、若い力で会社を変えていけることを社員の皆様にも見せ、いつか認めてもらいたい。」

そう話す幸一郎の目は輝いており、どこか楽しそうだった。




世の中には、様々な二世がいる。

親の背中を見て自らを鼓舞する人、親の財産に甘んじ、あぐらをかいて暮らす人。

幸一郎に至っては、若い頃はさておき29歳となった現在では、二世という立場に常に緊張感と責任感を感じながらも、一生懸命会社のために奔走している姿が印象的だった。

そんな彼だからこそ、女性を見る目も自然と厳しくなるのだろう。

しかし東京という、計算高い女性が全国各地から集まる大都会で、幸一郎が身元を隠したまま、理想通りの女性を見つけられる日は来るのだろうか...。


▶NEXT:7 月28日 金曜更新予定
いつの間に、こんな差が...同じ二世くんでも分かれる明暗。