人妻が恋するのは、罪なのか。

裕福で安定した生活を手に入れ、良き夫に恵まれ、幸せな妻であるはずだった菜月。

結婚後に出会った彼は、運命の男か、それとも...?

身も蓋もない、無謀で純粋な恋に堕ちてしまった女は、美しく、ひたむきに、強かに、そして醜く成長していく。

「恋愛中毒」一挙に全話おさらい!


第1話:彼に感じた苛立ちは、無謀な恋に堕ちる前の危険信号だった

ベッドサイドの灯りをゆっくりと絞り、なるべく音を立てないように、部屋を暗くする。

夫の宗一はこちらに背を向けて、静かな寝息を立てている。菜月は同じくそっと彼に背を向け、柔らかな枕に頭を預けた。

ベッドに横になってから、眠りに落ちるまでの数分、ときに数十分。

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第2話:“妻”という安全地帯に甘んじる女に訪れた、独身男の誘惑

「ねぇ、菜月さん、ものすごい俺のタイプなんだけど」

達也が囁くようにそう言ったとき、菜月は怯えにも似た苛立ちを覚えた。

こんなセリフを、きっと彼は毎晩のように多くの女たちにばら撒いているに違いない。

「今度、食事行こうよ」

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第3話:彼に、会いたい。あの夜のタクシーで、人妻の私は後戻りできぬ恋に堕ちた

いつもの朝。

夫の宗一を玄関で見送り、掃除洗濯を済ませ、コーヒーを淹れ、一息つく。

夫婦二人分の家事なんて、大した労力は使わない。それでも、部屋の中が少し整うだけで良き妻になったような気がするから、女なんて単純な生き物だと思う。

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第4話:嫉妬と独占欲ゆえ、“一線”を越えた妻。その背後に忍び寄る、女の影

「菜月、そろそろ基礎体温測るとか、そういうの始めた方がいいんじゃないの?」

夫の宗一は新聞から目を離さずに、朝のコーヒーを啜りながら言った。

何気ない風を装っているが、これは彼なりの、精一杯の主張だ。少し前から、夫には子どもを持ちたい願望が芽生えている。

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第5話:「他の女に、指一本触れないで」禁断の恋に酔う男女が招いた、一瞬の隙

「このまま、たっちゃんと一緒に暮らせたらいいのに」

あゆみの媚びるような声が、達也の耳にふわりと不快に響く。

食事のあとに部屋にやってきた彼女は、下着姿に達也のTシャツを羽織り、いつまでもリビングで寛いでいる。

Tシャツの裾からは形の良い脚がスラリと伸びているが、一通り事が済んだ後では、大して興味もそそられない。

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第6話:2日間連絡がないだけで、何も手につかない。夫でない男に心奪われた、憐れな女

「...たっちゃん?出張じゃなかったの?その人、誰?」

声に怒りが滲まないように、あゆみはなるべく無感情に言った。

自分の恋人が、知らない女の肩を抱き、今まさに彼のマンションに入ろうとしている。

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第7話:人妻が恋に堕ちれば、世間を敵に回す。狂気に満ちた独身女との修羅場

「皆さん、今日のご体調はいかがでしょうか...」

菜月は無理矢理に笑顔を作り、声が震えそうになるのを必死で耐える。

達也の恋人に真正面から鋭く見据えられながら、無情にもヨガのレッスンを始めなくてはならなくなったのだ。

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第8話:妻の浮気に気づかぬほど、間抜けでも自惚れた男でもない。冷静な夫の異常愛

「菜月さん、大丈夫?本当にごめん...」

数日ぶりに聞く達也の声は、やはり身体の隅々まで染み渡るような心地良さがあった。

「達也くん...」

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第9話:平日昼間にしか許されぬ、電話越しの愛の囁き。恋に盲目な二人の禁断の誓い

夫に知られるわけがないなんて、どうして思い込んでいたのだろう。

ヨガスタジオであれだけの騒ぎになり、気性の激しいあゆみに恨まれたのだから、何らかの形で夫に伝わる可能性があるのは予想できたではないか。

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第10話:人妻を奪った独身男が負うリスク。狂おしく不安定な恋を貫く男女のゆくえ

「菜月さんと離れるなんて、絶対に嫌だ」

バルコニーを照らす日差しが少しずつ傾いていく空を眺めながら、菜月の胸は、彼の声に合わせて静かに高鳴る。

「一緒にいられる方法を考えようよ」

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第11話:「裕福な生活なんか、いらない。」恋に狂った人妻を現実に引き戻した、衝撃の事実

「彼は日系企業のサラリーマンだろ?こんな写真が出回ったら、どうなるか分かってるのかな...」

宗一は呟くように言いながら、表情一つ変えずに食事を続けている。ダイニングテーブルの上には、隠し撮りされた菜月と達也の写真が散らばったままだ。

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第12話:「一緒になろう」という言葉は、嘘だったの?禁断の愛を貫く人妻が抱える秘密

「達也と一緒に、ロンドンに行っちゃうの?」

美加が何の話をしているのか、菜月には見当もつかない。

「番町のセレブ妻の次は、ヨーロッパの駐妻かぁ」

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第13話:無謀な恋を貫いた妻が我に返るとき。警告でなく救いに思えた、冷徹な夫の言葉

―この時間が、ずっと続けばいいのにー

真夜中の薄暗い部屋のベッドの上で、菜月は達也の肌のぬくもりを噛みしめながら、ただひたすらにそんなことを願う。

家出をして彼の部屋に移ってから数日、二人は不自然なほど静かな日々を過ごしていた。

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恋愛中毒 番外編:「私を、馬鹿にしてるの?」人妻に嫉妬した独身女の、知られざる胸の内

つい小さく溜息をついてしまうと、頭に自分とはまるで対照的な女の顔が浮かんだ。

疲れ一つ見えない、透き通るような真っ白な肌。口紅などなくとも薄ピンクに潤った唇。そして、異性同性問わず、見る者を妖しく惑わせるような黒目がちの瞳...。

仕事で荒れた独身女の心に、親友の菜月の存在は、もはや毒でしかなかった。

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第14話:「快楽とは、苦痛を水で薄めたようなもの。」恋に溺れた人妻の、最後の選択

「達也くん、私、家に戻るね...」

彼と過ごした最後の夜、自分の口から発せられたその一言を、菜月は他人事のように聞いていた気がする。それまで一番恐れていた場面であるのに、涙も流れなければ、悲しみも怒りも感じない。これまでの荒ぶった感情はすべて消え去り、むしろほっとするような感覚すらあった。

こんな結末を、もしかすると、ずっと前から予想していたのかもしれない。そんな風に思えるくらい、菜月は奇妙なほど冷静だった。

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