閑静な住宅地のなか上質な店がひしめく白金では、1,000円以下でお腹を満たなんて至難の業!と思っていた東カレ編集一行。

しかし、さすがはグルメ通で知られるミュージシャン。この街でも、財布に優しいこだわりグルメを小宮山雄飛さんは知っていた!

今回の雄飛さん渾身のセレクトは、お上品な白金らしからぬ“ご飯もの”が絶品な、この2軒!



某有名店出身の店主が極めた!唯一無二の無国籍ライス
『ひき肉少年』のひき肉ライス

「まずインパクトのある店名にやられました。どうしたって気になる名前(笑)! 様々なひき肉料理が食べられるのかと思っていたら、オリジナルのひき肉ライスなる、ご飯ものがメインという潔さも面白い」

開口一番、勢いよく話し出す雄飛さんに案内されたのは、白金高輪の駅から古川橋の方へ3分ほど歩いたところ。

五反田で行列必至の某人気ハンバーグ店で5年修業した萎澤さんが、イタリアやシンガポールなどで料理を研究した後、独立開業したひき肉ライス専門店だ。


それだけ食べても美味しいトマトとチキンスープの炊き込みライスは、馴染み深くてどこか懐かしい味わい。鶏ひき肉のゴロゴロ感が楽しめるあんかけソースが苦手な人はいないはず。

肉のパンチは感じられながらも、野菜がたっぷり入ったヘルシーなメニュー「サラダひき肉あん 少女の夢」もある。

炊き込みライスを少なめにした分、しゃきしゃきの野菜でボリュームはしっかりだ。


「どこの国の料理か、そのジャンルを問われてみれば分からない。けれど、この味はここでしか食べられないという名物だからこそ、病みつきになる。卓上の特製にんにくダレ、春巻きの皮フライなどを混ぜると、深い味わいとサクサクとした食感が相まってまた絶品!」

誰しもどこか馴染みがあって共感できる、〝美味しい〞が形となったのが、このひき肉ライス。だからこそ、舌が肥えた大人たちもひと口頬張るだけで思わず笑みがこぼれてしまうのだ。


鶏むね肉を3日以上漬け込んだ、からあげは柔らか。ハイボールからあげ(3個)¥750


オーダーは食券購入のスタイルで、席はカウンターのみ


あの大物司会者も認めた!味付け濃いめの中華がうまい!


もう白飯が止まらない!濃いめの味付けがクセになる町中華
『盛運亭』の豚の生姜焼き定食

「こちらに初めて伺ったのは、中学生時代に父に連れられて。そう思うと僕の町中華デビュー、超初期ですね」と、町中華に精通する雄飛さんの歴史の中でも、古株の一軒。

白金の端、古川橋のこのあたりは、かつて飲食店がほとんどなく、決して栄えてはいなかったが、昭和58年、ラーメンブームを予想した店主・出山さんが創業したのがはじまり。

「しっかりとした味付けの生姜焼きはご飯にぴったりで、ご飯のおかわり無料も嬉しい。味噌汁代わりに付いてくるのがラーメンスープというのが町中華ポイント! これで〝ラーメン欲〞も満たされます。長居は無用、サクッと食べて切り上げるのが東京町中華の粋な作法でしょう」。


町中華にもかかわらず、定食のラインナップに麻婆豆腐やエビチリなどはなく、肉野菜炒め定食と豚の生姜焼き定食のみ。だからこそ、そそられてしまう。

「こちらでは、店に来る前には〝ラーメンを食べたい!〞と思って行っても、壁のメニューを見ているうちに、いつの間にか豚の生姜焼き定食を頼んでしまっている、ということが頻発するんです(笑)」。


もちろん、澄みきったスープの麺類だって絶品。丁寧に豚バラを醤油で2時間煮込み、冷蔵庫へ。手間ひまかけた自家製チャーシューと、卵を使わず粉だけで作る、こだわり中細ちぢれ麺がウリだ。

老舗のこの店は、タモリさんが約25年常連として通っているということでも有名。多くの人に愛され続けている、古き良き風情を残す町中華だ。


創業当時から厨房と、変わらない味を守る店主出山さん


赤提灯が目印。店名はお坊さんが名付け親