私たちはこれまでに散々、LINEやデートのHow toを学んできた。

しかし、やっとの思いでLINEやデートに漕ぎ着けても、失敗の可能性は常につきまとうのだ。

あんなに盛り上がったはずなのに、突然の既読スルーに予期せぬ別れ。 恋人同士になれたかと思ったのに、いつまでたっても一進一退を繰り返す関係性。そんな経験、無いだろうか?

男女の関係を次に繋げる方法を学ぶため、あなたに宿題を出していこう。

さて、今週の宿題は?



北斗と出会ったのは、友人の結婚式だった。結婚式と言っても最近流行りの1.5次会スタイルだったのだが、読者モデルなどでも名が知られているエリカの結婚式はとても華やかで、ゲストも豪華。

そして新郎は経営者で、来ている人たちの質がかなり良かった。

そんな背景もあり、いつも以上に気合を入れて結婚式に参加したのだが、そこで私はかなりタイプの人に出会ったのだ。

「新婦のお友達ですか?」

ドリンクを貰おうと列に並んでいると、後ろにいた男性から声を掛けられた。振り返ると、ビシッとスーツを着こなしている、少しガタイの良い男性が立っている。

カフスから覗く時計は、良い物であることが一目瞭然で、靴も上質。歯も綺麗だし、雰囲気からして経営者か何かだろう。

瞬時にパパッと脳内で計算をし、私はとびっきりの笑顔を作った。

「そうなんです、仕事仲間で・・・」

そこから会話が弾み、お互い自己紹介をし合う。

「じゃあ萌さんは新婦と本当に仲が良いんですね」
「そうなんですよ。もう10年くらいの付き合いになるかな?北斗さんは、どういったご関係で?」
「僕は新郎の飲み友達で。よく一緒に遊んでいたんですよね」

物腰も柔らかいし、優しそうだ。

こうして番号を交換し、私たちはすぐデートをすることになった。


初デートで女性がやりがちなミスとは?

宿題1:この初デートで、北斗が引っかかったのはどこか答えよ


そして出会った翌日、早速北斗の方から連絡が来た。

—北斗:昨日はどうもです!よければ、また今度食事でもどうですか?もしお忙しければ、軽く飲みだけでも(^^)

丁寧な文面に、思わず、携帯の画面をそっと胸に押し当てた。私はものすごく良い人に巡り会えた気がする。

しかし、すぐに返信を打つと彼からの連絡を待ちわびていたように思われかねない。既読マークだけつけ、2時間後に返事をすることにした。

—萌:こちらこそ、ありがとうございました。例えば来週の火曜か木曜などどうでしょうか?

—北斗:そしたら、来週の木曜でお願いします!何か食べたい物ありますか?

—萌:何だろう・・お鮨が食べたいかも♡

—北斗:承知しました。じゃあ、お店予約してまた連絡しますね(^^)

こうして初デートが決まったのだが、北斗は、私が前々から行きたいと思っていた『鮨 由う』を予約してくれていた。



「私、ずっとインスタでこのお店のこと気になっていて!来てみたかったんです〜嬉しいなぁ」
「本当?よかった」
「来られて、嬉しいです!本当に、ありがとうございます」
「いえいえ、そんな喜んでくれたらこちらこそ嬉しいよ。萌さんって、いい子だね」

そして私たちは、大将が勧めてくれた日本酒で乾杯する。今日も彼は、仕立ての良さそうなスーツを着ており、品があった。

「この前も思っていたんですけど、北斗さんってお洒落ですよね」
「え?そう?嬉しいなぁ」
「お仕事って何をされているんでしたっけ?」

きっと経営者か何かだろう。そう思っていた私の読みは、見事に当たった。

「エネルギー系の会社を経営していて」
「へえ、そうなんですね!そのジャンルはまだ勉強中なんですが、未来がある仕事ですよね」

私はただ単に“すごい、素敵”を連発するような、会話のつまらない女ではない。どんなに外見がよくても、会話のキャッチボールができない女はNGだと知っている。

だから上手いこと盛り上げつつ、距離も縮めていくようにした。

「萌さんは、何の仕事しているんだっけ?」
「私はIT関連の広告代理店で働いてます!」
「そうなんだ。仕事は楽しい?」
「はい、やり甲斐もあって楽しいですね」

そしてこの後2軒目に誘われたものの、初デートということもあり、後ろ髪を引かれる思いで、1軒目で帰ることにした。

「すみません、明日は朝が早くて・・・また今度、ゆっくり行きましょう♡」
「そうだね、また今度ね」

こうして初デートは幕を閉じた。我ながら、このデートは完璧だったと思う。


初デートで演じられた、“完璧ないい女”。なのに失敗したのはナゼ?

宿題2:この2回のデートで、北斗が萌に対して抱いた印象とは?


それからしばらくLINEのやり取りが続き、再び会うことになった。

—北斗:何か食べたい物ある?
—萌:前回お鮨だったから、お肉系かなぁ。鉄板焼きとか?
—北斗:いいね!了解。

2回目のデートは、北斗が予約してくれていた、「コンラッド東京」に入る『風花』へと向かった。



「わぁ〜ここからの眺め、すごく綺麗ですね!」

鉄板越しに見えるレインボーブリッジが綺麗で、私は思わず声を上げる。

「ここからの眺め、好きなんだよね。お肉も美味しいし」

ワインで乾杯しながら、私たちはまた他愛もない話で盛り上がる。

「萌ちゃんは、今日は仕事だったの?」
「そうです。北斗さんもですか?」

いつの間にか、呼び名が“さん”から“ちゃん”に変わっている。これは、少し距離が縮まったという証なのだろうか。

「そうそう。まだスタートアップだから、ほぼ毎日働いているよ」
「え?あ、そうなんですか?てっきり、もう悠々自適な生活かと・・・」
「ううん、まだまだスタート地点。だからこれから頑張らないといけないんだよね」

意外だった。雰囲気などからして、すっかり成功組かと思っていたからだ。

「そっかぁ。所作とか雰囲気から、もうイグジットとかした組かと思っていました。でも、それなら今が頑張り時ですね!」

とびっきりの笑顔を、私は北斗に向けてみる。今はお金がなくても、将来的には化ける可能性だってあるし、未来は無限大だ。

「そう、これからが勝負なんだよね。でも萌ちゃんって明るいから、一緒にいると元気になれるし、物事が上手くいきそうな気になるよね。よく言われない?いい女だって」
「え、そんなことないですよ〜」

謙遜しながらも、会話がこの流れになった時点で、北斗の心を掴めている気がした。

「萌ちゃんって可愛い上に気遣いもできるから、すごいよね」

—あれ?これは、良い感じかも・・・

しかしそんな淡い期待を抱いていたのにも関わらず、食事が終わると、北斗はアッサリと1軒目で、まさかの解散を求めてきたのだ。

「まだ飲みたい気持ちは山々なんだけど、仕事が残ってるから会社に戻らないといけなくて・・・ごめんね。また今度ね」

そうして、私がタクシーに乗るのを見届けてくれた北斗。

—え?え?私、何をどこで間違えた??

デートも楽しかったし、会話も弾んでいる。きちんとお礼も言っているし、酔いつぶれてもいない。


それなのに、どうして私はダメだったのだろうか・・・・


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北斗が2回目のデートで帰った理由とは!?