私たちはこれまでに散々、LINEやデートのHow toを学んできた。

しかし、やっとの思いでLINEやデートに漕ぎ着けても、失敗の可能性は常につきまとうのだ。

あんなに盛り上がったはずなのに、突然の既読スルーに予期せぬ別れ。 恋人同士になれたかと思ったのに、いつまでたっても一進一退を繰り返す関係性。そんな経験、無いだろうか?

男女の関係を次に繋げる方法を学ぶため、あなたに宿題を出していこう。

さて、今週の宿題は?



今年もまた、一つ歳を取ってしまった。

「慶太、お誕生日おめでとう!!」

真っ暗になった部屋で、誕生日ケーキが運ばれてくる。目の前で揺れる蝋燭の炎を消しつつ、僕は幸せを噛み締めていた。いい年にもなって恥ずかしいけれど、祝ってくれる友人がいるのは最高に幸せだ。

「みんなありがとう!」

嬉しいことに偽りはない。けれども、僕の中で焦りも生まれている。

今回の誕生日で、36歳になってしまったのだ。それなのに、僕はまだ結婚をしていない。

“まだ若いから大丈夫”という独身の友達の意見と、“早く結婚した方がいいよ”という既婚者の友達の意見の狭間で揺れているうちに、独身街道まっしぐらだ。

「しかし慶太に彼女がいないのが不思議だよなぁ」

女友達は多い。それに医者というブランドは女性にはモテるし、年収は2,000万以上ある。世の中の平均と比べたら、だいぶ稼いでいる方だ。体も絞っているし、生理的に無理と言われるような外見でもないと思う。

それなのに、どうして僕は結婚できないのだろうか?


悩んでいるのは、女だけじゃないんです。ハイスペなのに結婚できない理由とは?

宿題1:結婚できない男の特筆すべき行動は?


ちなみに、僕にはつい先月まで付き合っていた彼女がいた。

彼女の名前は、由紀。28歳、客室乗務員だ。8歳も年下だったけれど、とても綺麗な子で、交際期間は約半年だった。

「慶太さんってどうして彼女がいないんですか?」

最初に出会った食事会の帰り道。前を歩く皆から少し離れて、僕たちは二人で歩いていた。

「どうしてだろう…それが分かれば苦労はしないんだけどね」

そうはぐらかしてみるものの、こっちがその理由を知りたいくらいだ。僕自身、答えが分かっていれば今頃結婚しているだろう。

「じゃあ、私とかどうですか?彼女に立候補してもいいですか?」

突然の告白に一瞬面食らいながらも、僕は大きく頷く。

「もちろん。僕で良ければ」

こうして僕たちの交際はスタートした。最初は、彼女の方から積極的にきていたはずだった。



由紀との初デートは、僕がかねてから行きたかった予約困難店へ行くことにした。

「このお店、どうしても来たくてさ。念願叶って予約が取れたんだよね!タイミングが合って良かった」
「このお店、予約が取れないことで有名ですよね!?さすが慶太さん!」

クルクルと表情を変えて喜ぶ由紀。有名店でのデートは相当嬉しかったらしい。

「由紀は何飲む?」
「そしたら私は、まずはシャンパンからいこうかな」

こうして楽しい食事が始まったのだが、由紀は驚くほど酒が強かった。

僕自身そんなに強くないこともあり、そして今日はそんなに飲みたい気分でもなかったので、由紀の飲むペースに驚きながら、僕は一人で水を飲んでいた。

「慶太さんって、お酒は飲まない人だった?」
「嫌いじゃないんだけど、今日は飲まなくても良いかなと思って」
「そっか。飲みたい日もあるけど、飲みたくない日もあるよね」

さすが接客業をしている由紀。僕の気持ちを察してくれ、別に飲めないことを責めることもなく、楽しんでくれている。

—いい子だなぁ。

そう思いながら、改めて由紀を見つめてみる。

可愛いしスタイルもいいし、話も上手い。こちらのテンポに合わせて会話もしてくれて、とても居心地が良かった。

「あ〜楽しかった!慶太さんといると本当に楽しいし、付き合えて幸せ♡」

お会計時、由紀は心底嬉しそうにそう言ってくれた。僕はこの笑顔を守ろうと心に決めた。だがお会計を見て、びっくりしてしまった。

なぜなら、想像以上に高かったのだ。たぶん半分は由紀のお酒代だろう。

「ごめん由紀、食事代は払うから、お酒代の9千円だけ貰ってもいいかな」
「もちろん!むしろ慶太さん、飲んでいないのにごめんね」
「ありがとう」

申し訳ないなぁと思いながらも理解力があり、最高の彼女だと思っていた。


結婚できない男の特徴、その2とは!?

宿題2:以下の行動の中で、女が“この人とは結婚したくない”と思った箇所はどこ?


あれは、彼女から振られる直前の出来事だっただろうか。僕の知り合いのホームパーティーに二人で参加することになった。

代官山に住む先輩の家で昼から集まって飲むことになり、僕はお気に入りのヴィンテージのワインを1本持って行くことにした。

「慶太さん、私は何を持って行けばいいかな?」
「そうだなぁ…あの人ワインにうるさいから、もう1本別のワインを一緒に買いに行く?」

手ぶらで行かないのが、由紀の良いところだ。(そもそも、僕の知り合いの家に手ぶらで行こうとしたら慌てて止めるし、そんな女性はお断りだが)

「そういう気遣いができるって素晴らしいよね。ほら、最近気遣いのできない女性って多いでしょ?由紀はさすがだよ。そういう子で、嬉しい」
「ふふ、ありがとう。でも当たり前のことをしているだけだよ♡」

由紀もワインを持参することになったので、店へ買いに行った。しかし彼女は何を買えばいいかわからないようで、しきりに尋ねてくる。

「ねえ、慶太さん。これはどうかな?」
「うーん、いいかもだけど、もう少しだけ良い物にしたら?これとかは?」

値段ではないけれど、ワインにうるさい先輩の家に持って行くとなると、かなり気を使う。そのとき由紀が手に持っていたのは若干安いワインだったので、もう少し良い物を薦めてみたところ、彼女はそれに決めたようだ。

「そしたらこれにするね!」

こうして僕たちはそれぞれのワインを持って、先輩の家へとお邪魔した。



「彼女の由紀です」
「こんにちは、始めまして。今日はお招きいただきありがとうございます」

先輩の家に着き、にこやかに対応する由紀を見て、僕はそのスマートな立ち振る舞いはさすがだなと感心していた。

だが会も中盤になる頃、僕はある事に気がついた。さっきから由紀は座って話してばかりで何も動いていない。

仲良くなるにつれて、人の嫌な部分が見えてくるのは仕方のないこと。それに完璧な人はいないとはわかっている。けれども、ここで言わなかったら彼女のためにもならない。

「由紀、ごめん。ちょっとこっち手伝ってもらえるかな?」
「あ、ごめん!呑気にお酒飲んでた」

そう言って笑いながら慌てて立ち上がり、キッチンへやってきて、洗い物などを手伝い始めた。先輩もその姿を見て、“彼女、いい子だね”と言ってくれたので、僕は嬉しくなった。

そして帰り際。先輩の家を後にし、僕たちは手を繋ぎながら並木橋に向かって歩く。

「先輩がさ、由紀のこといい子だねって言ってたよ。良かったね」
「本当?嬉しい!慶太さんの先輩だから、緊張しちゃったけどそう言ってもらえたなら良かった!」

こんな話をしながら、僕たちは通りかかったタクシーに乗り、一緒に僕の家へと帰った。

しかしこの数日後、僕は突然振られてしまい、そしてまた独りになったのだ。

—どうして、僕は結婚できないのだろうか・・・。

何度自分に問いかけてみても、結局答えは見えてこないままだった。


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結婚できない男が無意識にしている行動とは