入口からレストランの世界観を全身で体感し、酔いしれることができるのが「一軒家レストラン」。

リッチな空間の中、ゆったりリラックスして過ごせる雰囲気はデートにぴったり。

昔ながらの古民家や邸宅をリノベーションしたレトロな内装や、モダンでスタイリッシュなカウンターなど、今訪れたいプライベート感たっぷりの名店をご紹介しよう!


品と格を兼ね備えた邸宅フレンチ『ラ・ビュット・ボワゼ』

九品仏と自由が丘のちょうど中間あたり。

閑静な住宅街にひっそりとサインを掲げる世田谷フレンチの草分け的存在、『ラ・ビュット・ボワゼ』。

25年以上も前に〝一軒家フレンチ〞をこの地にオープン。


シェフの森重氏が生み出す素材の魅力をシンプルに引き出した料理の数々は、どれも幸福な日にそっと寄り添う優しい味だ。

「特別な日はここ」と指名するゲストが多いこともうなずける。

日本家屋を生かした店内は、ウエッジウッドのアンティーク、リヤドロの陶器、ジャン・フサロの油彩画などがどれも品よくディスプレイされ、食べる前から優雅な気分へと誘う。

敷居は高くなく、まるで自宅でもてなされているかのような、リラックスした雰囲気で過ごすことができる名店だ。


お忍びデートにも使える古民家を改装した一軒家イタリアン『ルリイロ』

外苑前の有名店『ドゥエ・コローリ』の姉妹店となる『ルリイロ』は、池尻大橋駅から徒歩10分と穴場的なお店。

入り口は瑠璃色に輝く小さな看板と昭和な雰囲気漂うサッシの扉。そんなミスマッチな組み合わせが興味をそそる。

扉を開けると手前にはカウンター、奥にはテーブル席と想像していたよりも広々とした空間があることに驚く。

1階は老舗のお茶屋、2階は住居だった一軒家を改装したイタリアンで、柱や壁など当時のものを生かした内装は、懐かしさを感じさせつつ寛ぎやすい空気感を醸す。


メニューは炭火焼の和牛やジビエなどの肉料理が充実し、常時200種類の自然派ワインが楽しめる。


「和牛ハラミ」は芝浦の卸問屋が北海道や青森など、季節により状態の良いものを仕入れている。

タスマニアの粒マスタードと、イタリアのランゲ産トリュフ塩でシンプルに味わうと旨みがより引き立つ。


2階の奥には壁で目隠しされた2席だけのカウンターも。お忍びデートに使える良店だ。


こんなデートだったら最初からテンションが上がる!

正統派フレンチ発の一軒家ビストロ『ヨシダハウス』

日常に豊かな時間を与えてくれるいい店は、おしなべてアットホーム。

広尾と恵比寿の間の明治通り沿いにオープンした『ヨシダハウス』も、まさにそんな空気感を醸す一軒家ビストロだ。

オーナーシェフの吉田佑真さんが「家に遊びに来てもらう感覚なので、店名にハウスをつけました」と言うのだから、雰囲気は間違いなく温か。

もとの家の柱を活かして白とウッドを基調にしたデザインも、お洒落かつ寛ぎやすい。

メニューはシェアして楽しめる大皿料理から千円以下の一品までと多彩。

LOは26時と深夜帯まで営業しているので、遅めスタートのデートにもちょうどよく、その時間に食べても安心な軽やかさもある。

例えば15種類の野菜が入ったサラダは、トマトのエキスを効かせたドレッシングがかかり、その酸味がヘルシーな食べ心地を演出。


「瞬間燻製したタスマニアサーモン」は、レモンクリームとサラダを添えた逸品。

ねっとりとした食感と旨味のあるサーモンが巷のスモークサーモンとはまるで別物。 レモンクリームの酸味とまろやかさがサーモンをちょっとリッチにし、白ワインを進ませる。

このメニューと同じく、ほとんどの料理に野菜が多くつけ合わされているのが嬉しい。


黒い外壁の一軒家ビストロは恵比寿駅と広尾駅の中間にあるため、大半の客がタクシーで訪れる。

駅から遠いロケーションは喧騒からも離れることとなり、結果、落ち着いた客層になる。

気の利いた料理とワインが揃えば、自動的に気分がよくなることを実感する良店だ。


野菜と魚介が主役の瀟洒なフランス料理店『ヌキテパ』

五反田駅前の喧騒を離れた静かな住宅街にある一軒家レストラン『ヌキテパ』。

ドイツ大使邸宅として使われていた建物の雰囲気を残し、南仏をイメージしたという内装の中、リラックスして食事を楽しむことができるフランス料理店だ。


シェフ田辺年男氏の1日は、その日の朝に獲れた魚介や野菜との会話からスタートする。

数十年以上に渡って探求し続けてきた経験を元に、一番美味しく食べられる調理方法で仕上げる料理の数々。


スペシャリテの「磯魚のスープ」は直送される天然で新鮮の鮮魚を内臓まで使い切った贅沢な一品。

常連客のファンも多い「焼き蛤」は、蛤の貝が開いて中の汁がふきこぼれるのを防ぐため、ちょうつがいをはずして焼くのが田辺流。こうすることで貝の口は閉じたまま、旨みをとじこめ、蒸し焼きできるのだ。

余熱で程よく火を入れた蛤は、開けた瞬間に広がる香気が見事。身を頰張れば、ジューシーな海のエキスがほとばしる。


「ヌキテパ」とは、フランス語で「切らないで、そのままで」という意味を表す。

2人だけの居心地の良い時間で、シンプルだけど繊細なヌキテパ流フレンチを味わいたい。


特別感ある空間づくりにうっとり!

7席のみのシェフズテーブルカウンター『ALTER EGO』

『ALTER EGO』は、日本のレストランには珍しく、緑色を基調にした店内。

全席がシェフズテーブルのカウンター7席からなる。


入口や店内壁に彩られた鮮やかな緑色は、ミラノ本店と同じ色を使用。

外観の和風の佇まいから一気に、『ALTER EGO』の世界観へ誘われる。

この空間演出もこれから始まるショーの序章。


さて、どんな料理で愉しませてくれるのだろうと目を輝かせて待っていると、目の前に差し出されたのは可愛らしいピザボックス。


蓋を開けると、ピザのような前菜が。そんなサプライズは名刺代わりと言わんばかりに、華やかな料理が続く。


まぐろを生ハムで巻いていただく一品や、手でもってガブリといただくカルピオーネ、〆にはムービー必至の卵かけごはんと、意外性と趣向溢れる料理ばかりで、最後の一皿まで驚きと笑顔が絶えない。


一口食べると、どの料理も、日本ならではの素材をシンプルに活かし、素材の香りや旨みを引き出している。

食材探求力に定評のあるシェフの情熱の詰まったクリエイティブには、「びっくり!」や「楽しい!」が詰まっている。