目黒から高級住宅街・田園調布を抜ける目黒線沿線には、イタリアの郷土料理に特化した、こだわりの強い店があるのをご存知だろうか。

この沿線に店を構えるシェフたちは、自身が愛した土地で生まれたけっして華美ではないけれど、大切にしたいひと皿を作り続けているのだ。

今回は「大岡山」「奥沢」「武蔵小山」「不動前」にある絶品を紹介する。



※緊急事態宣言中の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。



カジュアルながらも風情ある店構えは、目黒線沿線ならでは。例えば、夫婦水入らずで「今日は美味しいもの食べようか」と思い立ち、すぐに訪ねられる気楽さもある。

都心に出なくてもレベルの高い料理とワインが待っているのだ。


       1.『CORNICE』


大岡山で20年。京 大輔シェフが愛され続けるのは、真摯に料理と向き合ってきたから。

『CORNICE』は、修業先のローマなどで学んだスピリットを大切に、日本の良質な食材を生かす。それは伝統を重んじながらも今の時代に寄り添う料理でもある。

昨年の改装を機にオープンキッチンに生まれ変わり、カウンターも誕生。居心地の良さと使い勝手はますますアップした。



旨みたっぷりのハタをカリッと香ばしく焼き上げた「鮮魚のカリカリ焼き」2,400円。



ゆったりとテーブルが配された店内。京さんの温かい人柄や接客にもファンは多い。


       2.『dal Barone』


ピエモンテを中心に通算13年イタリアで研鑽を積み、現地で料理長も経験したシェフの中川英樹さんと、イタリアワイン愛好家の間で有名な店主でソムリエの鳥山真吾さん。

そんな最強のふたりがタッグを組んだ隠れ家的名店の『dal Barone』。オープン以来、奥沢で存在感を放っているのだ。

北イタリアのエッセンスは残しながらも、日本人にもわかりやすい味わいの料理で人気を博している。



人通りの多い道沿いということもあって、通りがかりの大人たちがふらりと入ってくることも。


続きは武蔵小山と不動前の有名イタリアンのお店!

       3.『Pizzeria la Rossa』


武蔵小山でピッツァといえば、名前の挙がる人気店が『Pizzeria la Rossa』。

小麦本来の旨みと香りを引き出す、独自の製法で作られた生地が人気だ。材料は潔く小麦粉、水、塩、酵母のみ。

低温で長時間熟成された生地を「1分〜1分半で焼き上げる」というナポリのルールを忠実に守り、薪釜の炎で焼かれた極上ピッツァは“本場より遥かに美味しい”と、地元住民たちに愛されている。



JAPAN MENU AWARDで三ツ星受賞の「ジャポネーゼ」も人気。1,738円。



生粋の職人として腕を振るう丸山英之さんのモットーは「日々研究!」。


       4.『Tiscali』


地中海の中ほどにあるコルシカ島のすぐ南、古くから牧羊とワイン造りが盛んなサルデーニャ島。

この島に魅了されたシェフの馬場圭太郎さんのお店『Tiscali』では、アットホームな空間で伝統的な羊料理を楽しめる。

羊の旨さを引き出す調理や北海道の生産者から半頭で仕入れる希少な仔羊など、食材にこだわり、郷土愛と羊の可能性が感じられる。



サルデーニャの名物パスタを使った「自家製ラムシッチャとアーティチョークのフレーグラ」1,780円。





目黒駅から神奈川の日吉駅まで走るこの路線は、武蔵小山駅、大岡山駅、田園調布駅を通るほか、東京メトロ南北線や都営三田線に乗り入れて白金方面へも抜けることができる。

郷土愛に溢れた、稀有なレストランを楽しめるのは、目黒線沿線に住む者の特権なのかもしれない。


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