男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—果たして、あの時どうすればよかったのだろうか?

できなかった答えあわせを、今ここで。

今週のテーマは「男が女を家にあげるのを断った理由は?」という質問。さて、その答えとは?

▶【Q】はこちら:「この後、家に行ってもいい…?」女からの甘い誘惑を、男が慌てて断った理由は…



「このあと、家に行ってもいい…?」

まだまだ明るい、週末の17時。表参道で、百合に突然洋服の裾を掴まれ、僕は驚いてしまった。

「百合ちゃんごめん。うちは、やめとこうか」

僕なりにやんわりと断ったつもりだが、彼女は引き下がらない。

「でもお店も開いていないし…」

思いっきり上目遣いの潤んだ瞳で言われるものの、僕はその様子を見て、なおさら早く帰りたいと思ってしまったのだ。その雰囲気をさすがに察知したのか、百合はこう言った。

「じゃあ今日は帰る。でもまた今度、お家行ってもいい?」
「うん、そうだね」

適当に合わせながら、僕は彼女をタクシーに乗せた。

最初は“アリ”だった。

でも何度かデートを重ねるうちに、彼女のあまりにも露骨な…若干萎えるような行動に、僕はどんどん冷めていってしまったのだ。


男が“萎えた”女の隠しきれない、ある言動とは?

A1:気合の入れ方やメイクからして、年上かと思っていた


百合と出会ったのは、友人からの紹介。

僕は自粛期間中に彼女と別れてしまい、フリーだった。すると「ぜひ紹介したい子がいる」と、友人が紹介の場をセッティングしてきたのだ。

「すごく綺麗な子だよ」とは聞いていた。その言葉に嘘はなく、実際に待ち合わせ場所にやってきた百合は、とても綺麗だった。

しかし結構しっかりめのバサバサとしたまつ毛に、隙のないネイル。そして体型がわかるようなタイトな洋服。

久しぶりに“バッチリ決めた女性”を見た気がする。僕の周りは最近、ナチュラル志向のファッションを好む女性が多い。

「百合さんは、お仕事は何をされているんですか?」
「私はアパレル系です」
「へぇ。僕、ファッションに疎いから教えて欲しいな」
「そうですか?今日の服装も、すごく素敵だと思いますけど」

タイトな服を着ていたので、何となく僕より年上かと思っていたのだ。若い子ほど、ルーズめなファッションを好む印象がある。

「ちなみに私のほうが恒之助さんより年下なので、敬語なしでお願いします」
「そうなんですか?失礼ですが、百合さんおいくつなんですか?」
「来月で34歳になります」
「そうなんだ!大人っぽいから、勝手に年上かと思っていました」

ただ僕は綺麗な感じの女性が好きなので、彼女と連絡先を交換し、すぐに食事へ行くことになった。



二度目の食事も楽しく、僕はいつも通り先に会計を終えていた。

「ごちそうさまです」
「いえいえ」

そう言いながら店を後にし、2人で駅へ向かって歩き始めた。

「恒之助さん、お水を買ってもいい?」
「もちろん」

そう言いながら、コンビニへ入っていった百合。

しかしレジの前でしばらく突っ立っていたので、僕は交通系ICカードでさっと支払いを済ませた。

「本当、恒之助さんって気も利くしすごいよね」
「そんなことないよ〜」

この時、僕はまだ気がついていなかったが、後々思い出すことになる。百合が1本150円ほどの水を買うのにも、財布を出さなかったことに。

別にそれ自体は構わない。男としてデートの支払いは厭わない、というのが僕のスタンスだ。

だが百合の根本にある考え方に、違和感を抱いてしまった。


男が「この女性って、〇〇イ…」と思ったアラサー独身女の行動とは

A2:ちょっと“イタイ”感じが否めない…。


四度目のデートで、待ち合わせ場所にやってきた百合を見て、驚いた。

「百合ちゃん、どうしたの?体調悪い?」

いつも完璧過ぎるくらいに決めている百合が、今日は誰が見てもわかるくらい、疲れている。

— あれ?ちょっと老けた…?

「違うの。昨日、家で飲みすぎちゃって」

理由を聞いて、納得した。どうやら二日酔いのようだ。

「そうなんだ(笑)。そんなに盛り上がったんだね」
「同じ年の女友達と、ワインの飲み比べしていて。お互いフランスのブルゴーニュ系が好きで、気が合うんだよね。よければ今度、恒之助さんも一緒に飲もうよ」

— いや、そこには入りたくないな…。

咄嗟にそう思ってしまった。

2人ともワインのこだわりがすごそうで、ちょっと面倒そうな気がする。

「2人がそろうと強そうだな〜」
「たしかにキャラは濃いかもなぁ。でも楽しいよ?恒之助さんみたいなカッコイイ人、友達に紹介したら驚いちゃうだろうなぁ」
「そんなことないでしょ(笑)」

初対面の時から感じていた違和感が、どんどん大きくなっていく。

そして次の百合の一言で、ぼやっとしていた違和感の正体が、はっきりわかった。

「恒之助さんは男気もあるし、割り勘とかも絶対にしないでしょ?デートで男性が支払ってくれないとかありえないけど、最近男気がない人も多いみたいだよ」

— あぁ。こういうことか。

「デートは奢ってくれるのが当たり前」という価値観、洋服やメイクなどに漂う雰囲気。僕個人の好みかもしれないが、それらがすべて、ひと世代昔のように感じたのだ。



「百合ちゃん、最近は何をしているの? 」
「実は最近、お着物にハマり始めていて。あとは昨日みたいに、ワインの勉強をしたりとか?女の嗜みとしてお料理教室も通っているから、意外に毎日忙しいよ。恒之助さんは?」

彼女は会話中、「女の嗜み」というワードをしばしば口にする。

人の好きなことにとやかく言いたくないし、僕自身も昭和生まれだが、一体いつの時代の話だろうかと思う。「イイ女って、こうでしょ?」という感じが、イタく見えてしまったのだ。

「僕?僕は仕事終わったら家でゲームしたり、海外ドラマ見たり…。特に何もしていないよ」
「何のドラマ見ているの?教えて欲しいな♡」

決して若いことがいいとか、年齢のことを言っているのではない。

ただ百合の場合、“付き合ったら面倒くさそうだな”と男に思わせてしまうタイプなのだ。

— 自分も、そう思われないように気をつけよう。

そう気を引き締めながら、僕はタクシーに乗った百合を見送った。


▶【Q】はこちら:「この後、家に行ってもいい…?」女からの甘い誘惑を、男が慌てて断った理由は…

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夫がどうしても許せない、妻の悪癖