“良い物件”を見分けるテクニック!モデルルームでチェックすべきポイントとは
本当にその値段相応の価値があるのか?
いざ、物件を購入しようと考えた際に迷う人も多いだろう。
失敗のない物件を選ぶには『本当に良い物件』なのかを、見抜く目が必要なのだ。
気になるあれこれについて、高級マンションガイドの坂根康裕さんと『SUUMO新築マンション』編集長の柿﨑隆さんにお話を伺ってみた。
さて、2人が導きだした答えとは…?
▶前回:「住むに最高、資産価値も最高!」不動産を買うならテッパンは、やっぱり“◯◯区”
“本当に良い物件”を見極めるポイントとは?
数千万〜数億円という不動産を購入するとき、デベロッパーや不動産会社が提示する情報をもとに、様々なメリット・デメリットを比較検討して購入を決める人が多いだろう。
でも、誰しも心の中に「どうせ買うなら、『本当に良い物件』が欲しい」、こんな思いを抱いているのではないだろうか?
そこでまずは、“高級マンションガイド”の坂根さんに、物件選びのコツを聞いてみた。
「“本当に良い物件”というのは、本人の主観もありますが、一言でいうと『その住戸に住む人がイメージできるかどうか』だと思います」(坂根さん)
「もう少し理屈っぽく言うと以下のようになります」と挙げてくれたのは下記の4つ。
【良い物件を見極める要素】
①ロケーション(立地、環境等)
②敷地(接道の状況や地形等)
③ファサード(外観意匠等)
④間取り(動線等)
「これらすべてが“良い”物件は、魅力のある物件だと僕は思っています。
妥当な説明かどうかわかりませんが、スイーツで例えるならば、素材が①と②のロケーションと敷地、見た目が③のファサード、味が④間取りです。
レストランのパティシエは、旬の素材、客層、そしてそれまでに提供された料理を前提にスイーツを考案しますが、これはマンションも同じ。
優秀な建築デザイナーは、立地特性とその場所で暮らす人をイメージして、インテリアの細部までトレースし具現化します。
また、超高級マンションといわれる質の高い物件には、それに加えて『艶』が求められます。
これは主に③④に関することになりますが、優れた外観を持ち、美しい住居を実現することで『住むことへのステータス』を感じさせなければなりませんから。
六本木や湾岸エリアの近未来的なマンションなどが良い例でしょう。
そうした『艶』のある物件は、何年経っても価値が下がりづらくなり『ヴィンテージマンション』として人気を保ち続けます。
経年ならではの味わいに加え、口コミで『あそこは違う』と評判になり、常に『売り物件を待っている人がいる』状態になる。これがヴィンテージマンションの市場的特徴です。
もちろん、①〜④を兼ね備えているだけでは、すべてにおいて優れているとは言えません。
先ほどのスイーツでいうと『食べる人の質』もまた、必要ということ。
質を、愛着と置き換えるとわかりやすいかもしれません。
つまり住民がマンションの資産価値を高めるために、建物管理を疎かにせず愛着を持ちながら、維持メンテナンスを丁寧に行う。
これにより、たとえ古くてもハード的な価値も保ちやすくなり、需要が恒常的にあるので相場が崩れにくくなるのです」(坂根さん)
住居選びは難しいようでいて、押さえるところを押さえさえすれば、簡単なものなのかもしれない。
引き続き坂根さんと、住宅選びのプロである『SUUMO新築マンション』の編集長である柿﨑隆さんも交えてお話を伺ってみよう。
不動産のプロはここに着目する!マンション選びのコツとは
“高級マンションガイド”坂根さんはマンションのココを見る!
ポイント:間取りだけでなくマンションを箱として捉え、立体的に見る
既存のマンションであれば、現地を実際に見てから購入を検討することが可能だが、新築マンションの場合は、完成前に完売することもあり、現物が無いうちに購入を決めなければならないことになる。
その際のコツ・テクニックはあるのだろうか。
「まずは、大方のモデルルームに用意されているであろう物件の『模型』をチェックしましょう。
これを見て、何階のどの向きならどんな眺望が楽しめそうか、外観デザインは自分好みか、隣接する建物との距離など、気になる部分がチェックできます。
間取りだけではなく、マンションを1つの箱として捉えるようにすると、おのずとメリット・デメリットが見えてきます」(坂根さん)
模型をチェックしたあとは、モデルルームへ足を運ぶわけだが…。
「物件の質がわかりやすい部分は『玄関』です。来客を迎える家の顔となる場所だからこそ、こだわりたい部分でもあり、入った瞬間でグレード感を理解することができます」(坂根さん)
「玄関」と一言でいっても、共用廊下の一部からはじまり、玄関扉、タタキ、上り框、廊下、玄関収納、玄関収納の床、天井、照明、壁面、廊下幅まですべてを指すという。
「例えば、玄関扉1つとっても、廉価な普及品なのか、オリジナルに設えた大きなサイズの玄関扉なのかで、入ったときの印象が、まったく違います。
玄関は人を招き入れる最初の空間なので、全体の質感や品が伝わりやすいのです」(坂根さん)
さらに、居室内では、天井高と窓がどこまで上がっているかのチェックも大事だという。
「天井高があると高級家具を置いても様になります。
日本はもともとちゃぶ台と畳の生活だったので、天井高がそこまでなくても圧迫感がなかったのですが、西洋スタイルに変わったのに、天井高は昔のまま(約2.4〜2.5m)で変わっていません。
海外だと高級物件だと10フィート(約3m)が基準となってきますので、まだまだ差がありますね」(坂根さん)
また、ある程度高額な物件であれば『バルコニー』の確認も重要だという。
「バルコニーは、住人の専有部ではなくマンション全体の共用部です。だからこそ『ハイグレードを目指しているか』の位置づけがわかりやすい部分になります。
例えば、床に敷きつめたウッドデッキが、室内の床と同じ高さで、さらにサッシ框は天井に埋め込まれていてたりすると、屋内外が一体空間となり高級感がでますよね」(坂根さん)
中の設備や仕様は、後から変えられるが、天井高や窓、バルコニーは後から変えることが難しいからこそ、最初に見るポイントになるそうだ。
“SUUMO新築マンション編集長”柿﨑さんはマンションのココを見る!
ポイント:性能や設備が優れている
“本当に良い物件”を選ぶときは、確認しておきたいことがあると柿﨑さんはいう。
それは、屋内の設備仕様だ。
「機能面としては、壁や天井、窓などの断熱性や遮音性が大事になってきます。
天井に埋め込まれているカセットエアコンになっていることや、住人向けのサービスがハイグレード(バレーサービスやバトラーサービス、百貨店の外商サービスなどが利用できる物件も)であることも、マンションのグレード感を見極めるひとつの要素です。
また、マンション自体のコンセプトが自身のニーズに合うかどうかも、マンションを選ぶ際に確認しておきたい部分です。
例えば2024年完成予定の『ザ・タワー十条』は、テレワーク用スペースやハンモック、人工芝が敷かれたエリアなど、ON/OFFともに楽しめる仕様です。
また、CO2の排出量に配慮し、同規模の鉄骨やコンクリート造のマンションに比べてCO2排出量を40%削減した、三井ホームの木造マンション「モクシオン」にも注目が集まっています。
人の暮らしに欠かせない『衣食住』のひとつである『住』だからこそ、設備、そして機能に妥協はできないのです」(柿﨑さん)
ある程度の対価を払って住むのであれば、「妥協」の2文字は確実に避けたい。
「マンションには『資産』としての側面もありますから、マンション購入は一般的な消費材の購入とは異なる面があります。
特に昨今は、将来の不確実性が高くなっているため、『永住』前提でマンションを買う人はむしろ少数派です。将来、住み替える可能性も考慮して物件を選びましょう。
また、住宅購入費用は単なる『コスト』ではなく、『資産形成のための投資』という捉え方もできます。
そう考えれば、物件を比較する際も目先の価格差だけではなく、『どちらが長期的にみて資産価値が維持されやすいか?』という点まで意識するようになると思います」(柿﨑さん)
屋上デッキに、露天風呂?ユニークなコンセプトのマンションをご紹介
こだわり派の貴方も大満足な物件をご紹介
“本当に良い物件”とは、自分のニーズに合致している物件だという柿﨑さんの言葉があった。そこで、今回は、ユニークなコンセプトのマンションをご紹介する。
きっと、こだわり派の貴方の心を掴むだろう。
◆駅から徒歩1分なのに、360度パークビューという奇跡
『パークコート神宮北参道 ザ タワー』
東京メトロ副都心線「北参道」駅徒歩1分、JR山手線・総武線・都営大江戸線「代々木」駅徒歩6分という好立地に、超高級タワーレジデンスが2023年7月に完成する。
北参道は、「明治神宮」(約360m)・「神宮外苑」(約850m)・「新宿御苑」(約580m)という3つの公園に囲まれた場所。本物件も、360°パークビューという豊かな緑に囲まれた贅沢なつくりになっている。
この物件の1番の魅力は、贅沢な共有施設だろう。
その日の気分やシーンに応じ好みの場所を選んで、サードプレイスとして利用できる共有施設が多くある。
屋上には、明治神宮・代々木公園の緑を眼下に軽食やお酒を楽しめる「フィーリングデッキ」、パブリックビューイングや貸切パーティーを満喫できる「スクリーンデッキ」も設けられている。
さらに、レンタサイクルやフィットネスルーム、ゴルフラウンジなども完備され、健康志向の高い富裕層に嬉しい施設も充実している。
デザイナーは、ドバイの「ワールド・トレード・センター」や「東京ミッドタウン日比谷」「新丸ビル」を手掛けた星野裕明氏。
彼が生み出す建物に住むことは、それだけでプライドを満たす糧となるだろう。
販売される間取りは1LDK(40.4㎡)〜2LDK(82.85㎡)で、シングル〜DINKS世代にうってつけ。
よく働き、よく遊び、住居には快適性を求める、そんな方におすすめだ。
『パークコート神宮北参道 ザ タワー』の詳しい情報は、コチラから!
◆お家で露天風呂が満喫できる
『クレヴィア三軒茶屋』
これまでにない日常体験を求めたい、オンリーワンの価値を住まいにも求めたい、そんな方におすすめしたいのが「クレヴィア三軒茶屋」。
何よりもこのマンションの価値を高めているのが、暮らしにプレミアム感を与えてくれる“個性的”なコンセプトだ。
たとえば、宿の風呂に着想を得て作られた、天然石を用いた露天風呂を備えたお部屋。湯宿の心からの安らぎと感動を、自宅の浴室で満喫できるなど、心地よい特別感を享受できる。
また、可動式の家具を用いて自在に間取りを決めることができる「間取りのない家」、中庭に面するバルコニーとルーフバルコニーをつないだ開放的な「空と中庭をつなぐ家」など、住まう人の心をくすぐる部屋ばかり!
また、キッチンには、シンクと調理スペースを一体化しキッチン内動線を効率化。
このアイランドキッチンの周りには家族やゲストが集い、一緒に料理を楽しみ、語り、食す。そんな豊かな団欒の時間を持てそうだ。
2023年10月下旬に入居可予定。
食通が集う街として名高い三軒茶屋での暮らしは、これまでにはないプライスレスな時間をもたらしてくれるだろう。
『クレヴィア三軒茶屋』の詳しい情報は、コチラから!
◆
失敗せず“本当に良い物件”を選ぶためには、情報収集をしながら自分自身の目を鍛え、本質を見抜く心を身に付けることが第一歩となる。
今回紹介したポイントが少しでも、貴方が物件を探すときの手助けになればと思う。
◆今回お話を伺ったのは、この方
坂根 康裕 (さかね やすひろ)氏
株式会社PRエージェンシー代表取締役
1987年リクルートに入社「住宅情報style」「都心に住む」編集長を歴任したのち独立。
不動産に関する情報を発信するサイト「Fact Stock(ファクトストック)」を運営。TwitterやYouTubeでの動画配信など、不動産の正しい情報を伝えるべく精力的に活動している。
柿﨑 隆(かきざき たかし) 氏
「SUUMO新築マンション」編集長
1996年(株)リクルート入社。広報室ゼネラルマネジャー、「R25」編集長等を経て、2017年4月より「SUUMO新築マンション」編集長。
現在は「都心に住む」編集長を兼任。
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一周回ってやっぱり低層マンションに住みたい!?
Text/和栗恵