男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

さて、今週の質問【Q】は?

▶前回:結婚生活2年目、夫から離婚を切り出された妻。夫が別れを切実に願うのには理由があって…



玲美に最後に会ったのは、もう1ヶ月前のこと。

「涼太くんの彼女になれる人が羨ましい。絶対幸せになれるんだろうな」

そう言われたことは覚えている。けれども、こんな思わせぶりなことを言ってきたのに、彼女は急に冷たくなった。

玲美は今年で27歳。僕と2歳しか変わらなかったけれど年齢の割には落ち着いていたし、一緒にいると楽しかった。

僕は好きだったし、このまま交際するのかなと思っていた。玲美もきっと、そのつもりだったはず。なぜなら、会わなくなる前は2週間に一度、週末は必ず会っていたからだ。

「涼太くん、本当に彼女いないの?」
「うん。いないよ。玲美ちゃんも、今フリーなんだよね?」

お互いフリーなことは確認済み。僕自身やましいことは何もないし、それを彼女も知っている。それなのに、どうして急に態度が変わったのだろうか?

― 僕以外にも、デートをしている人がいたのか?それか、どこか僕の嫌な部分が見えた…?

いろいろと理由を考えてみるものの、女心はまったく読めない。


イイ感じだった女の態度が急変した理由は?

Q1:プラスだったのに、いつの間にかマイナスになった要素とは?


玲美と出会ったのは、街角だった。こう言うとナンパかと思われるかもしれないが、決してそうではない。

僕が女友達である真依と、代官山の『蔦屋』のテラス席でお茶をしていたとき。たまたま、目の前を玲美が通りがかった。真依と玲美は、友達だったのだ。

「あれ!?真依ちゃん?」
「玲美?何してるの?偶然だね〜」

盛り上がる女性2人を横目に、僕は呑気にコーヒーを啜っていた。すると、真依が急にこんなことを言い始めたのだ。

「玲美、今ひとり?時間あるなら一緒にお茶しようよ。涼太もいいでしょ?」
「も、もちろん」

改めてそう言われると、つい身構えてしまう。さっきまでボヤッとしか見ていなかったけれど、真依の隣に座った玲美は、とても綺麗な人だったから。

「私の友達の、涼太です。で、こちらが学生時代から友達の玲美ね」

真依のテキパキとした紹介に、2人同時に「どうも」「よろしくお願いします」なんて言いながら頭を下げる。

そしてこの日、お茶だけの予定だったのに盛り上がり、僕たちは3人でそのまま、近くのスペイン料理『アロセリア サル イ アモール』で食事をしながら飲むことになった。



「玲美、今彼氏は?」
「この前別れちゃったんだよね」

ワインを飲みながら、ガールズトークに思わず聞き耳を立ててしまう自分がいる。するとそんな僕を察知したかのように、真依が素晴らしいパスを投げてきてくれた。

「涼太も今フリーだもんね!いいじゃん、2人。お似合いだよ」
「そんな適当な…。玲美さんにも都合があるだろうし」
「いや、2人はいいと思う。LINE交換した?後でつなげておくから勝手にやってね」

こうして僕は玲美と出会い、そして彼女の連絡先をゲットしたのだ。

そして翌日。僕はさっそく、個別で玲美に連絡をしてみた。

― 涼太:玲美さん、昨日はありがとうございました。よければ、今度2人で食事でもどうですか?

すると数時間後に返信が来た。

― Remi:涼太さん、こちらこそ昨日はありがとございました。とっても楽しかったです。ぜひ!いつがご都合よろしいですか?

向こうも、少しはいいなと思ってくれていたようだ。思わずニヤッとしながら、僕は返信を打った。そして、2人でデートをすることになった。

しかも初デートはすごく楽しくて、お互い質問攻めだった。

「玲美ちゃん恵比寿に住んでいるの?僕は中目黒だから近いね」
「そうなんですね!よく行くお店とかありますか?」

会話も盛り上がるし、玲美は僕のことをかなりの近距離で見つめてくる。

「涼太さんって、絶対にモテますよね。さっきもさりげなくドアを開けてくれましたし。飲み物もすぐに気がつくし、紳士的だし…」
「いやいや、全然だよ。でも僕、上に姉がいるんだ。小さい頃から『レディーファースト!』って、口うるさく言われていたからかな(笑)」
「素敵なお姉様ですね。そしてちゃんと実践できている涼太さんも、カッコいいしすごい♡」

とにかく褒めてくれた玲美。縮まりそうで縮まらない、絶妙な距離感を保ったままデートを続けた。


何も悪いことはしていないのに…?レディーファーストで優しい男の盲点

Q2:女的にNGだった、男の言動は?


いい雰囲気だった僕たちは、2週間に一度、週末デートをする仲になっていた。

そして5度目くらいの時だろうか。玲美が、「友達と一緒にご飯を食べよう」と言い始めた。

― これって…友達に紹介されて、ジャッジされるパターンのやつかな?

交際前の最終判断として、友達からの評価を知りたいのだろうか。女性には、こういう“品評会”があると聞いたことがある。

だから当日、僕は粗相のないように、精いっぱい気を使った。

「涼太くん、こちらが私の親友の愛です」
「はじめまして。涼太です」
「はじめまして、愛です。写真で見ていましたが…すごいカッコいいですね。最近、玲美が涼太さんの話ばかりするから、お会いしたかったんです」
「え?写真?」

玲美が僕の写真を友達に見せていたことは、初耳だった。どういう話の流れかはわからないけれど、愛の会話の雰囲気からして、悪い意味ではなさそうだ。

「なんか照れますね。でも愛さんもお綺麗で」

玲美が可愛い系だとしたら、愛は綺麗系。一見違うタイプに見えるけれど、でも話し始めたら2人はどこか似ていた。



「じゃあ涼太さんは、1年くらい彼女がいないんですか?なんで?こんなカッコいいのに…」
「そんなことはないですけど…なんででしょうね。愛さんは?」
「私も、今はいないんですよ」
「そうなんですか?さっきの言葉、そっくりそのままお返ししますよ。めちゃくちゃ美人さんじゃないですか」
「私の場合は、性格に難があるんだろうなぁ(笑)」

この発言を聞いて、玲美が笑っている。隣で笑っている玲美に、僕はこっそり聞いてみた。

「そうなの?」
「私からはノーコメントで」

和気あいあいとした、楽しい時間が過ぎていく。そして会話が進むにつれて、お酒も進む。気がつけば愛のグラスが空になっていたので、僕は慌てて愛に飲み物を聞いた。

「愛さん、何飲まれますか?」
「どうしようかな…。お2人は?私はもう1杯、ワイン飲もうかな」

最初、女友達に会うと聞いた時は緊張したけれど、愛のざっくばらんな性格のおかげで、だいぶ楽しめた。

「今日は愛さんのおかげで楽しかったです!ありがとうございました」
「こちらこそ。また飲みましょう。私までご馳走になっちゃってすみません」
「いえいえ」

3人分の会計を終えて、外に出る。ここで愛とは解散し、僕と玲美は2人で2軒目へ行くことになった。

「愛さん、いい人だったね」
「でしょ?美人だし性格もいいし、モテるんだよね」
「わかる。あれはモテるわ」

今日の会を思い出しながら、2人でグラスを傾ける。すると酔っ払っているのか、玲美がこんなことを言い始めた。

「涼太くんの彼女になれる人が羨ましい。絶対幸せになれるんだろうな」

これは、どういう意味なのだろう。僕の彼女になりたい、という意味で良いのだろうか。

― 今日はもう酔っているし…。次に会った時に、玲美の気持ちを聞こうかな。

そう思っていた。しかしこのデート以降、玲美は冷たくなってしまう。

― 友達の、愛の評価が良くなかった?それとも他に何かした??

果たして、玲美は何を考えていたのだろうか…。


▶前回:結婚生活2年目、夫から離婚を切り出された妻。夫が別れを切実に願うのには理由があって…

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

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男が一生気づかない、難しい女ゴコロの正解