男と女は全く別の生き物だ。それゆえに、スレ違いは生まれるもの。

出会い、デート、交際、そして夫婦に至るまで…この世に男と女がいる限り、スレ違いはいつだって起こりうるのだ。

—あの時、彼(彼女)は何を思っていたの…?

誰にも聞けなかった謎を、紐解いていこう。

さて、今週の質問【Q】は?

▶前回:「彼女になれたら幸せ♡」と言われてイケると思っていた男。なのに女がいきなり冷たくなって・・・



ゴールデンウィークが始まってしまった。

月曜日と金曜日を休むと、今年は10連休。私はひとり、街ゆく人々の浮かれる雰囲気にイラついている。

幸せそうなカップルや、家族連ればかりが街中に増える大型連休。ひとり身の私からするとただのツマラナイ、長い休みでしかない。

SNSには彼氏とデートしている様子や子どもと公園で遊ぶ姿、もしくは楽しそうな旅行の写真で溢れかえる、言わば“幸せ自慢ウィーク”みたいなもの。

そんなものを見る気にもなれず、私は自宅で、この長すぎる休みをどう潰そうか考える。そして大事なことに気がついた。

「あれ?なんで私、ひとりなんだろう…」

それなりに楽しくて、華やかな東京生活を送ってきた。人に比べて食事会も頻繁にあり、出会いも多いほうだと思う。外見だって悪くないし、スタイルも頑張ってキープしている。

でも結局、私は誰からも選ばれずひとりのまま…。

幸い、新しい彼氏ができるまでの間、元カレの好意で家を借りてもらっている。

でも今年で、もう28歳。切実に悩み始めた。


美人でスタイルも良くてまだ28歳。彼氏ができない理由は…?

Q1:初対面の時から、男が感じていた疑問は?


ありがたいことに私の周りには華やかな女友達が多いため、出会いはちゃんとある。

「コロナで出会う機会が減った」と嘆く人も多いけれど、私は彼女たちのおかげで、それなりに出会いは多いと思う。

しかも食事会の相手は経営者をはじめ、不動産やIT系、外資系に商社…とバリエーションも豊か。

けれども問題はそこからで、出会いはあるけれど次につながらない。

「真由美ちゃんって、本当に綺麗で可愛いよね。今度2人で食事でもどうかな?」

そう誘われることはある。けれどもデートからその先に進んだとしても、体の関係で終わってしまったりするのだ。

しかし最近少し進展があったのが、慶介だった。

慶介と出会ったのは食事会で、その会に参加した女性陣はかなり豪華だったと自負している。私は“PR”と名乗っているけれど、他の子も有名インフルエンサーやモデルなど、美人でスタイルもよく、華やかなメンツ。

男性陣もみんな経営者で、私たちは少々気合が入っていた。



その中でも隣に座った慶介とは、最初から気が合った。

「慶介さんは、何のお仕事をされているんですか?」
「僕は不動産関連だよ。真由美ちゃんは?」
「私はPRです」
「PRなんだ!何系なの?」
「フリーランスなんですけど、SNS系ですね」

「何系」と聞かれると困るので、「SNS系」と答えるようにしている。すると彼は感心してくれたようだった。

「SNS系…。僕がまったくSNSをしないからよくわからないんだけど、すごいね。自分でやっていて」

そう話していると、隣で、「キャハハ」と友達が笑う声がする。その声があまりにもワザとらしくて、私たちは思わず、2人で顔を見合わせて笑ってしまった。

「真由美ちゃんって、他の女の子たちと少し雰囲気が違うね。いい意味で」
「そうですか?」
「うん。こういう会はよく来るの?清楚な感じだよね」

たしかに、私は一見派手ではない。パッと見てどこのブランドかわかるような物はこういう食事会には持ってこないし、ネイルもしていない。

逆に私の友達はわかりやすく派手で、ブランド物も大好き。

彼女は美脚の持ち主で、自分でもそのアピールポイントをしっかりわかっている。だから今日も自慢の脚を見せつけるかのように、ミニ丈でしっかりと露出していた。

でも、私はそんなことはしない。肌は隠したほうが品がよく見えるし、男性はそっちのほうが好きだと知っているから…。

「食事会は苦手なんですが…今は彼氏がいないので、出会いを探しているんです」
「世の中の男性陣は見る目がないね」
「慶介さんって、優しいですね♡慶介さんは?彼女さんとかいらっしゃるんですか?」
「僕も今はいないよ」
「ウッソ!本当ですか?それこそ、世の中の女性は見る目がなさすぎです。こんな素敵な人に彼女がいないなんて」

少しだけ大袈裟だったかもしれないけれど、慶介は満足げな表情を浮かべている。

「真由美ちゃんって上品で聞き上手だし、モテそうだね」
「そんなことないですよ〜」

お酒が入っていたとはいえ、とにかくずっと盛り上がっていた私たち。慶介もずっと前のめりで、私と話していた。

もちろん、この日解散してから私は彼にLINEを送った。そしてデートにまでは発展した。


デートまではしたけれど…。男が「付き合おう」と思わなかった理由は?

Q2:男が交際まで踏み切らない理由は?


デート当日。慶介が予約をしてくれていたのは、高級鮨店だった。

出かける前に一度シャワーを浴び、髪もストレートにして気合を入れる。

お店の雰囲気を考えて白いワンピースと、一見どこのブランドかはわからないだろうけれど、でも70万円ほどするバッグを持って私は向かった。

いいお店へ行く際に、下手な洋服やバッグでは行かない。上品さはキープするのが鉄則だ。特にお鮨屋さんに香水はつけていかないし、デニムでも行かない。

そういったマナーも、私はちゃんとわきまえていた。



「真由美ちゃん。今日の洋服、可愛いね。それに…ちゃんとしてるね」
「そうですか?嬉しい♡」

そんな会話から始まった私たちのデート。振り返ってみても、何も悪い点は見当たらないと思う。

「お仕事、忙しい?PRって、どういうことをするの?」
「SNSに商品を投稿したりとかです」
「僕、本当にその分野に疎くて。今時っぽい仕事なんだね」
「いやいや、慶介さんだって同じ歳くらいじゃないですか♡」

不意に、彼の腕元が目に入ってきた。『オーデマ ピゲ』の限定モデル…。これは、かなりの代物だ。

「慶介さんの時計、素敵ですね」
「わかる??真由美ちゃんさすが」
「時計、好きなんです♡」

車か時計が好きな男性には、その話題を振るに限る。もれなく慶介も、嬉しそうに時計の話をし始めた。

「真由美ちゃんが、時計好きなのビックリだよ。嬉しいなぁ、あまりわかる人がいないから」
「もちろん知っていますよ!」

男性の趣味は、ある程度抑えているつもりだ。会話に困らないように、常にアンテナは張っている。

「そう言えば、慶介さんはどこにお住まいなんですか?」
「僕?目黒区だよ」
「目黒区なんですね!ちょっと意外(笑)。港区かと思いました」

少し日焼けしていて、お酒も好きだという慶介。港区かと思ったが、意外にも目黒区だったらしい。

「本当?爽やかな目黒男子っぽいでしょ(笑)?真由美ちゃんは?」

茶目っ気たっぷりに笑う慶介は可愛くて、私も思わず笑ってしまう。

「私は芝浦アイランドです。慶介さんは、目黒区のどの辺りですか?」
「僕は…なんて説明したらいいかな。青葉台のほうだよ」
「あ……!ラ・トゥールですか?」
「さすが。よくわかったね」
「目黒の青葉台と言えば…と思ったので」
「真由美ちゃん、不動産やったほうがいいよ(笑)。しかし真由美ちゃんって、いろいろ知っているよね。頭良さそうだし」
「勉強するのが、好きなんです」

そこらのチープな女とは一線を画しています、という賢い女アピールもちゃんとできた。

「会話ができるかどうかって、大事だよね。どんなに可愛くても、話が盛り上がらないとつまらないし」

慶介の言葉に、私は大きくうなずいた。

「そうですよね!」
「真由美ちゃんと話していると、楽しいな」

ここまで言っていた。しかし結局慶介はその後数回会って、終わりだった。

― なんで?会話も盛り上がっていたし、褒めてくれていたのに…。

果たして、私の何がダメなのだろうか。


▶前回:「彼女になれたら幸せ♡」と言われてイケると思っていた男。なのに女がいきなり冷たくなって・・・

▶1話目はこちら:「あなたとだったらいいよ♡」と言っていたのに。彼女が男を拒んだ理由

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男が女から距離を置いた理由は?