その時間、無駄じゃない?
東京の行列事情を問う

星の数ほど飲食店が軒を連ねる東京だが、ランチタイムともなればアチコチに長蛇の列を成している。だが、本当に並ぶ価値があるのだろうか?

必ずしも行列=旨さではないわけで、仕事にも遊びにも多忙な貴方に、無駄な行列はして欲しくない。というわけで、今回、ご紹介しているのは、普段、食事は予約してスマートに、という行列したくない人でさえ、並んで食べたくなる珠玉の逸品が待つ一軒。

では早速おススメの3軒を見てみよう。


岩塩で味わうトンカツは、毎週通いたくなる軽やかな食感『とんかつ まさむね』

赤坂見附

都内の名が通ったトンカツ屋は、ほぼ食べ歩いたという店主。辿り着いたのは、週に一度は通いたくなるような胃もたれしない“軽いトンカツ”だ。

「上ロースかつ」は、自慢の和豚もちぶたのブロックを分厚くカットした逸品。「まずは、レモンと岩塩で、肉の旨みを存分に堪能してください」と、肉に自信があればこその提供をする。

油切れのいい中屋のパン粉や、三重県桑名の米油、5つ星お米マイスター厳選の新潟佐渡島産こしいぶき、8種のハーブ岩塩など、こだわりが随所に感じられる。


穴場タイム/開店前から並ぶ、夜の営業

15席の小さな一軒なので、一巡目で入れるように開店前から並ぶのがベスト。ピーク時を過ぎた14:00以降ならスムーズに入れるが、売り切れメニューも多いので注意。


マグロ好きにはたまらない仕事終わりの仲買人が集まる穴場『本種』

築地

「毎日安くて旨いものを提供するだけ。古い人間だから、昔ながらの大きな鮨だよ」と語るのは、この道40年の店主。

円を描くように並ぶ「にぎり寿し(1.5人前)」は、12貫のうち3貫がマグロ。赤身や中トロ、大トロなど、極上のネタを使用する。

大トロの中でも最も旨いとされるカマが、当たり前のように仕入れられることからもネタのレベルの高さがわかる。「刺身定食」や、「ねぎとろ丼」も人気が高い。

店に集う仲買人たち曰く「他所で食べたら、3倍の値段はするよ」。


まるで肉のような大きなかたまりは、マグロのカマ


穴場タイム/10:30〜11:30

朝10:30から営業しているので、一般的なランチタイムより早めの時間なら並ばずに入店できる。場外市場の喧騒から外れた路地なので、通りがかりで並ぶ人は少ない。


次の行列は、創業50年のオムライスとレモンとんかつだ!

余すことなく飲み干したくなるパンチと甘みが絶妙なスープ『担々麺 杉山』

河辺

オープンから10年以上経つ担々麺専門店。

ラーメン屋ならではのゲンコツを使用したパンチのある味わいが印象的。鶏ガラ、モミジ、数種の削り節、野菜のほか、生の甘海老とタラを使うことで、甘みを引き出している。

スープの点火は、毎朝4時半。火加減を絶妙に調整しながら、11時前にようやく完成する。鎮座する甘海老は、オーブンでじっくり焼き上げているので殻ごといただける。

ご飯を入れて雑炊にするのもオススメで、お酢を入れるとさっぱりとした風味に。


生の甘海老を惜し気もなく使うことで、スープにコクと甘みが出る


穴場タイム/13:30以降

最寄り駅から歩いたら30分以上という不便な立地ながら、平日でも雨の日でも行列ができる。20時までの営業だが、スープがなくなり次第終了なのでご注意を。


すべて手作りをモットーにボリューム満点の懐かしい味『ビフテキ家あづま』

新宿三丁目

1946年創業の歴史ある洋食屋。新宿三丁目の「末広亭」の隣に店を構え、多くの落語家にも愛されている。

「ケチャップ オムライス」は、写真のカニクリームコロッケのほか、ハンバーグ、海老フライ、一口ステーキなど7種類から好きなものを1種類付け合わせにできるのも人気の理由。

トロトロのたまごの下には、ベーコンとタマネギが入ったケチャップライスが隠れている。創業以来のメニューである、熱々の鉄板で提供される「豚のじゅーじゅー焼き」(¥850)もぜひ。


穴場タイム/11:30頃、15:00以降

1階と地下1階の2フロアで66席あるので、回転が早い。13:30をピークに15:00頃まで混雑する。通し営業なので、食事時を避ければ並ばずに入店できるのも嬉しい。