TOKYO MX(地上波9ch)朝のニュース生番組「モーニングCROSS」(毎週月〜金曜7:00〜)。12月6日(金)放送の「オピニオンCROSS neo」のコーナーでは、教育改革実践家の藤原和博さんが“考える力を育む教育”について見解を述べました。

◆定期テストに自主学習ノートの持ち込み可

先日、大学入学共通テストの記述式問題の導入について、公明党の斉藤幹事長らは萩生田文部科学大臣に延期を申し入れました。斉藤幹事長によると、萩生田大臣は重く受け止め、近く最終判断する考えを示したそうですが、一方で大臣は「導入の延期を決定したり、検討したりしている事実はない」とコメントしています。

大学入学について未だ迷走するなか、全国の公立中学校では定期テストの見直しや廃止する動きが広まっています。例えば、福岡県の中学校では自主学習ノートなら定期テストに何冊でも持ち込むことが可能に。これは既存の知識量重視の問題から、思考力や表現力を重視する大学入試改革をにらみ、「考える力」を育むことを狙いとしています。

この施策に対し、MCの堀潤が「考える力は確かに必要」と共感すると、藤原さんも「テストの問題から変えていかないと授業も変わらない」と主張し、「最終的に、例えばスマホ持ち込みで調べて良いとしたほうがいい」と言います。

◆ジグソーパズル型からレゴ型の学力へ

福岡県の中学校で持ち込まれた、色別に項目が分類された自主学習ノートの例を示しながら、藤原さんは「処理力から編集力へ……先生が言ったことをそのまま書くのではなく、自分の頭のなかで編集することがここですでに起こっている。学習の効果がある」と賞賛。

また、テスト問題に関しても「いい問題」と思ったそう。例えば、「コンビニの24時間営業見直し問題」のコラムを読ませ、資料として「コンビニオーナーの長時間労働を伝える記事」と「コンビニ各社の勢力図」を添え、コラムにタイトルを付けさせるなどしていました。

藤原さんによると、国際学力調査でも同様の問題が出るそうで、「自分がどう思うか、どういう意見を持つかが問われる」と言い、「二律背反のなかでどこに自分がポジショニングするかをもっと訓練すべき」と主張します。

そして、今後の日本教育については、「ジグソーパズル型の学力」から「レゴ型の学力」が必要と提言。前者はジグソーパズルのように型が決められ、正解は1つ。応用力などは必要なく、これはまさに日本の戦後教育だそう。ただ、そこにはいい面もあり、情報処理力のある労働者が増産されたことで効率的なトヨタのかんばん方式などが成り立ち、新幹線なども狂わず分単位で管理することができたと言います。

しかし、「ここから先にいくには『レゴ型の学力』が必要」と藤原さんは力説。レゴはパーツが少ないものの、組み合わせ次第で何でもできるだけに、「今後は自分が学んだことをどう編集し、自分の考えとして伝えられるか。思考力、判断力、表現力に移らないといけない」と言い、「そのためにはさっきのような問題が普段から学校で出されていないと」と藤原さん。また、そうすることで先生の子どもに対する接し方も替わり、「学校の荒れも収まるのではないかと思う」とも。

ファッションブランド経営者のハヤカワ五味さんも藤原さんの意見に同意し、重要なのは「情報統合力」と言います。もはや何事もスマホなどで検索できる時代だけに、「情報の似ているところを合わせ、自分ならそれをどう応用するかが本質」と指摘すると、藤原さんも頷きつつ、「もっとスマホも授業のなかで使って、ゲームだけじゃないということを見せないと」と話していました。

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<番組概要>番組名:モーニングCROSS放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜7:59 「エムキャス」でも同時配信レギュラー出演者:堀潤、宮瀬茉祐子番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/morning_cross/番組Twitter:@morning_cross