TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月〜金曜7:00〜)。「フラトピ!」のコーナーでは、ウィズコロナ時代の“最新旅行事情”について解説しました。

◆海外に比べて格段に厳しい日本の水際対策

今回、「最新旅行事情」について解説するのは、訪日外国人向けアプリ「WAmazing」を運営する旅行ビジネスの専門家・加藤史子さん。日本の現状について「国内旅行はこの夏かなり戻ってきて、飛行機も新幹線も満席にかなり近い状態」と実感を語ります。

この日は「進む規制緩和 どうなる旅行の未来」というテーマのもと、加藤さんに今後の旅行事情について語ってもらいました。

まずは一部緩和された日本の水際対策に関して。これまでは日本から海外へと渡航した際、帰国時には陰性証明が必要で、海外で陽性反応が出た場合には帰れませんでした。しかし、8月15日から緩和され、日本の検査で陰性が証明されている場合、海外滞在が72時間以内であれば現地での検査は不要に。そのため、「韓国や近い国に2泊3日で旅行に行く場合は、かなり行きやすくなる」と加藤さん。

一方、海外の水際対策はどうかというと、アメリカでは6月から陰性証明不要。隔離措置もなく、ワクチン接種証明書のみ必要となっています。そして、イギリスは3月から、フランスでも8月から規制なしで入国が可能に。ヨーロッパはいち早くウィズコロナに転換しています。

株式会社ABABA代表の久保駿貴さんは「海外からの日本への旅行は、まだまだ難しい。規制緩和は慎重に行ったほうがいい」と自身の見解を示します。なぜなら、地方の雇用問題、人手不足などで受け入れが追い付いていない現状があるからで、「旅行は歓迎されるべきものなので、ウェルカムな状態を早く作って迎え入れたいし、国民のなかにはまだまだ(規制緩和に)反対の意見も結構あると思う」と主張。

人手不足という面に関しては、加藤さんも「コロナ前からあった状況がさらに深刻化しているような感じ」と懸念します。

◆都内の旅行喚起なるか…「もっとTokyo」再開

そんななか、東京都は都民割「もっとTokyo」が再開(9月1日〜9月30日)。宿泊は1泊5,000円引き、日帰りは1回2,500円引きで、利用の回数制限はなく、5連泊まで可能。対象は、3回のワクチン接種歴またはPCR検査等での陰性が確認できた方となっています。

再開の裏にはインバウンドが戻らず東京が苦しい状況にあること、さらに今夏、全国各地で地域割が実施されていたものの、東京だけ適用されていなかったこともあり、「ようやく都民割が適用ということになったのかなと思う」と加藤さん。

これでホテル需要が上がるかといえば、株式会社Unicode CEOの赤城命帥さんは「前回同様、需給のバランスが需要側に傾くのかなと思う」と危惧。さらには「前回もそうだったが、旅行したいと思っている都民が恩恵を受けられない可能性もある。そういった部分が再開してどうなるのか気になるところ」と都民割再開後の動向を案じます。

こうした意見に、加藤さんは「宿泊施設によって、ホテルや旅館の種類によって緩急はあると思う」と言及。というのも、これまで出張需要などで埋まっていた宿泊特化型のホテルよりも、割引が適用されることでレジャーやワーケーション、高級ホテルなどに行く傾向が強まるから。

◆Z世代も注目、ウィズコロナ時代の新たな旅行スタイル

規制緩和が進むと同時に、ウィズコロナ時代の新たな旅行スタイルも生まれています。加藤さんが「ちょっと面白いニュース」と紹介したのは“泊まれない旅館”。箱根の人気ホテル「金乃竹グループ」がデイユース専門、日帰りに特化した施設「箱根 金乃竹 茶寮」を箱根にオープンしました。

その背景には、都内からアクセスも良い箱根という立地は日帰り旅行者が非常に多いことがあり、この施設は温泉と食事だけを楽しむ滞在スタイルに特化。加藤さんによると、金乃竹ブランドの旅館に宿泊する場合、通常6万円ぐらいするところ、デイユースだとリーズナブルに楽しむことができ、「食事もお風呂も、人と交わらずに楽しめる。ウィズコロナスタイルで楽しむという意味では、すごく新しい」とメリットを語ります。

法律事務所ZeLoの弁護士・由井恒輝さんも「日帰り特化の施設は、長いスパンで見ても流行すると思う」と商機を感じている様子。その理由として、自動車が自動運転になれば箱根や軽井沢といった都内から1〜2時間で行ける地域の需要は格段に高まると推察し、「今はコロナだから、ということもあるかもしれないが、今後も増えていくと期待している」と語ります。

また、Z世代が注目している新たな旅行の形が「おてつたび」。これは“お手伝い”と“旅”を組み合わせた造語で、「海外のワーキングホリデーの日本版みたいな感じ」と加藤さん。参加者は交通費を負担し、現地で農業や漁業、宿泊業などを手伝い、旅行しながら稼ぐというもので、旅行者だけでなく、人手不足に悩む地方の事業者側にとっても助かっているそう。

加藤さんによると、この「おてつたび」への登録者は、コロナ禍で倍増しており、その半数以上が20代。

赤城さんは「これはすごくいい」と絶賛。「学生はOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)みたいな感じで、新しい形で旅をしながら地方の文化に触れたり、体験したりできるのはとてもいいこと」と高く評価していました。

※この番組の記事一覧を見る <番組概要>番組名:堀潤モーニングFLAG放送日時:毎週月〜金曜 7:00〜8:00 「エムキャス」でも同時配信キャスター:堀潤(ジャーナリスト)、田中陽南(TOKYO MX)番組Webサイト:https://s.mxtv.jp/variety/morning_flag/番組Twitter:@morning_flag